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夢見たとしても?
「てか……」
フジにはこう言われていた。ナギラの偏屈者の従兄弟も男には弱い。男をあいだに挟むのなら、すぐに動いてもらえると―――。それが男を通さずに話が付いた。つまりフジの提示した条件が請け負うのに見合ったものだったのだ。クソ庭師の山男は、フジが持ち込んだ依頼に乗って、これ幸いと、別荘の前庭に生垣迷路を作ったことになる。
「っても……」
アスカには納得出来ないことがある。風の精霊が吹き飛ばしたあとの前庭を眺めれば、アスカの望みが悲惨な花達の蘇生であるのは明らかだ。滅多に意思を表さない地の精霊が地鳴りでもって加勢してくれた程の依頼でもある。事細かく指示しなかったとはいえ、有能と評されるフジに把握出来ない訳もない。何かしらの思惑を持って生垣迷路にしたのがわかる。となると、考えられるのは、フジがムチ姫の〝しもべ〟であることしかない。この依頼に、アスカ渾身の蹴りと怒声を夢見たとしてもおかしくないからだ。
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