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生まれた時からの?

「目印とさせたかのように……」  悠々とした口調で話す男を憎らしく思っても、事が自分に起因するのでは、受け入れるしかない。アスカはやむなく、間抜け面のままに話の続きに耳を傾けた。 「満開に咲く白く可憐な小花で一杯の樹木が植っておったぞ、母君にとっても、そこは僥倖と言わざるを得ないようではあられたな」 「く……っ」  アスカにとっては血の気が引く話だった。むしろ可憐な小花で一杯の樹木がない方が良かった。依頼主の意向を無視したものと、クソ庭師の山男に責任を被せられたからだ。あとは風の精霊を調子付かせた自分が悪いのだと、ひたすら謝れば、母親も早々に機嫌を直してくれたはず、なのに―――。 「僥倖……だって?」  お怒りのところに、満開に咲く白く可憐な小花を目にし、母親は思い掛けない幸運と喜んだ。男の話はそういった意味になるのだが、喜びが全てでないのは、生まれた時からの付き合いで、アスカにはわかってしまうことだった。

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