1047 / 1054

偏愛は隠せない?

「けど……」  アスカの本業は占いにある。それを二の次にして、男と始めた事業を優先しろと言われても、承諾する気にはなれない。とはいえ七三の利益配分を考えると、美味しい仕事に思えて、無下にも出来なかった。それで悪態と共に突き返したい思いを、唸り声へと変質させて、検討してみることにした。 「うーん」  時代が変化してのち、『人間外種対策警備』が築いた信頼と実績は相当なものだ。張り合ったところで、大した仕事は回って来ないだろう。優先しろという条件を受けようが、占いの仕事の妨げとなるはずもない。それに―――。  自然とアスカの頭に男の子孫と称する一族のことが浮かび上がる。彼らはモンスター居住区に眠る黄金への執着から、居住区解放反対派に近付き、支援者の娘をさらうといった事件を誘発させた。そこには謀叛を起こした家臣の熱情が存在した。男の子孫と称する一族に転生し、見目良い青年を装うも、男に対する偏愛は隠せないでいた。

ともだちにシェアしよう!