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つんけんした?

「けど……」  悔しいながらもアスカには勝ちを取れた喜びがあった。もちろん裏切り者のアソコに対してだ。ドアノブに宿る精霊をもびびらせたのがわかる程に、男の白蠟気味の肌はきめ細かに美しく、ドアノブを掴む指の鷹揚とした僅かな動きにも妖艶さが漂う。そうした育ちの良さに、大人の色気を加味した気品を見せ付けられたのだ。硬派でがさつなアスカには不釣り合いというしかない。ドアノブ同様、アソコも怖気付いたように縮こまってくれていた。  閃いた釈明を無駄にはしたが気にしない。アスカは素直に喜んだ。それでもこの状況を冷静に眺めたのなら、束縛にも映る。しかし、そこを指摘しようとは思わない。口にすれば認めたことになり、やおら元気付いたアソコに勝ちをさらわれ兼ねないからだ。 「で……」  アスカは手を引き、そのまま腕組みして、男に話の続きを促した。男はアスカのつんけんした態度にふっと短く笑ったが、無駄口を叩かずに話を継いでいた。

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