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第3話(クリス)

最悪だ、最悪。 ニューヨーク支部に移動して早々にライリーに告白するなんて。明日から同じ職場だっていうのに!! 「ライリー、、、可愛かったなぁ」 いや、違う違う。本当に可愛かったけど、そんな事を言ってる場合じゃない。 「明日から一緒に働くんだ。気不味いだろ」 僕は今日から自分のオフィスになる部屋で本や書類を整理すると、スーツケースから毛布を取り出した。 20平米ほどあるこの部屋は、入り口を入って左側一面に大きな書棚、正面にデスク、右手に4人掛けソファーとローテーブル、それからロッカーがあるだけのシンプルな部屋だ。 WIAのニューヨーク支部は地下にあるため、窓はない。 今日からここが僕の仕事場兼自宅。 「観葉植物でも買ってくるか」 僕は、ワシントン本部でもオフィスに住み着いてた変わりものだ。 毛布はソファーへ置く。 家というものが嫌いなんだ。 誰かが居る家へ帰るのも、誰も居ない家へ帰るのも嫌いだ。 だから、僕はWIAに入ってから一度も家を借りたり買ったりした事がない。 自分専用のオフィスが貰えて無かった新人の時ですら、まるでWIAの中でホームレスのような生活をしていた。 今は広いオフィスを1人で使えるから、前よりも大分楽チンだよ。 WIAの施設内には夜勤者向けにシャワールームもある。勿論、食堂や休憩室も。 僕は早速ソファーの寝心地をチェック。 「いい感じだ」

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