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第12話(ライリー)
溢れる涙を拭って、地下にあるWIAの施設から地上へ向かうエレベーターを待つ。
エレベーターが到着してドアが開くとそこには不機嫌そうなマイヤーズが仁王立ちしていた。
肩に誰か担いでいる。
「え?どういう状況?!」
昨日はマイケル、今日は誰が担ぎ込まれたんだろう?お尻しか見えない。
「お前。泣いてんのか?」
「あ、、、」
慌てて涙を拭う。
「ここで待ってろ。コイツ降ろしたらすぐに来る」
マイヤーズがわきをすり抜けると担がれていたのがグラスゴー博士だと分かった。
「グラスゴー博士?!」
真っ青な顔をしたグラスゴー博士が弱々しく手を振る。
「や、やぁ。スイーツ博士」
「一体どうしたんですか?!怪我は?!」
「コイツは無事だ。オレの背中にゲロっただけでぴんぴんしてる」
「え!?ゲロった??」
ちょっと状況は分からないけど、怪我人では無さそう。
マイヤーズには待つように言われたけど。どうしよう。
「早く帰りたいのに」
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