24 / 54

第24話(ライリー)

すごく楽しい。 スティーブに失恋したり、家宅侵入されたり、心が凄く疲れていたから。 グラスゴー博士と星の話をする時間は全部忘れられた。 博士は子供みたいに星に夢中で。 目をキラキラさせて話すグラスゴー博士に、僕まで童心を思い出させて貰った。 きっと彼はすごく純粋なんだろう。 僕の恋愛してきたタイプとは全然違う。 こんなに純粋で素敵な人、見たことない。 僕は釣り合わないとも思った。 「夜が明けちゃう」 寂しそうにグラスゴー博士は呟いた。 楽しい時間はお終い。 弱ってるから、つい人に甘えたくなるけどこの人には手を出しちゃダメ。 ダメ。 ダメ。 絶対に。 肩が触れ合う距離に居る。 一枚の毛布と体温を分け合う。

ともだちにシェアしよう!