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第42話(ライリー)
朦朧とする意識の中で、僕を呼ぶ声がした。
「大丈夫か?」
抱き抱えられてマイヤーズ隊長だと気付いた。
助けに来てくれたんだ、、、
もう、、、もう大丈夫。
「すぐに脱出するぞ!」
「マイヤーズ隊長、、、」
僕の事、助けに来てくれた、、、
断片的に聞こえる。
誰かの声がしてる。
『意識レベルが低い』
多分、医務室?
『血液ガス分析の結果は?』
ライトが眩しいな。
『COHb値からして一酸化炭素中毒じゃない』
誰か喋ってる。早口だなぁ。
『まずい、このままじゃ心停止する』
ピーーーー
あれ?何の音?これ心電図?いつもの音。
『除細動器!』
僕、心停止してる?
『博士、腕が折れてます!代わりますから治療を!』
ドンッ
電気ショック?
僕、死んだのかな?
ピーーーー
ドンッ
『ドクター•ソナ!こっちへ!早くライリーを』
チカチカする。
真っ白な世界。明るいけど何も見えない。
温かいし、なんだか眠たいんだ。
『何かがおかしい、この手の火傷は?薬品に触れたみたいだ』
『まだだ、まだだ!!絶対に諦めない』
誰の声だろ?
『必ず助けるから』
誰かの声がずっと聞こえる。
『必ず助けるから!!』
『まだ逝くな!!!!!!』
誰かに手を掴まれた。
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