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第46話(ライリー)
「もう、仕事して大丈夫?」
「スティーブ!
ええ、もう平気です。それよりグラスゴー博士見ませんでした?」
確かグラスゴー博士もチームブラックだ。
「朝のブリーフィングには居たけど、その後は見てないな」
「そうですか」
「呼び出す?」
「あ、いえ、大丈夫です。それより医務室に何か用ありました?」
「来週から中国の北京支部に向かうから、早目に採血に来たんだ」
スティーブは世界初の人造人間だ。
WIAでは定期的に採血したり彼の身体を管理している。
「では、こちらへどうぞ」
「スイーツ博士に採血してもらえるなんて光栄だな」
「針刺すの下手かもしれませんよ」
「お手柔らかに」
スティーブの採血をしていると話しかけられた。
「グラスゴー博士と何かあった?」
「え?」
「話ぐらいなら僕だって聞くよ?」
「大丈夫です。何とかします」
「上手く行くといいね」
金髪碧眼の美男子はいつ見ても眩しい。
「ありがとうございます」
でも今日はスティーブと話しても悲しい気分にはならなかった。
それよりも
今はグラスゴー博士。
意識が戻ってからもう4日も会えて無い。
お礼が言いたい。
それに、、、グラスゴー博士の事、もっと知りたい。
なのに!!!
捕まらない!
夜は部屋に戻るはずなのにオフィスにも居ない!
まさか、、、避けられてる?
早く会いたい。
子供みたいに目をキラキラさせて夜空を見上げる彼をもっと見たい。
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