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第12話
電車に乗って待ち合わせの駅に着く。
「あ、そうだこっちだった。」
今日は、みかさんとはいつもの待ち合わせとは逆の出口で待ち合わせだった。
「逆の出口は薄暗くて怖い」と言っていたような気がしたが、俺の記憶違いだろうか。
出口について、壁にたれかかる。キョロキョロと周りを見渡すがみかさんらしき人はいない。
スマホをズボンから取り出してLINEを打つ。
『ついたよ。』
そのとき、背後から影が現れた。
振り返ると、この前みかさんと一緒にいた大柄な男。俺よりも二回りぐらいは大きい。
「よお。」
その瞬間、後ろから掴まれた。
しまった。連れがいた。
そう思った時には口も塞がれていた。
思えば可笑しな点がいくつもあった。
いつものLINEの文面とは違ったこと。
いつもの待ち合わせとは場所が違ったこと。
いつもみかさんは電話で誘ってくること。
俺の体はずるずると3人の男に何処かへ連れていかれる。
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