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第14話※

結城視点 ※モブ表現あり  駅の古びたトイレ。  人通りが少ないうえに、この駅には新しいトイレもある。  ここに助けが来るなんて絶望的だった。    口にはガムテープを、手にはロープをかけられている。用意周到だ。 「お前、何したかわかってるか?」  ドンっ  と、顔面の横の便器の蓋を蹴ってきた。 「お前がミカさんひとりじめしてるんじゃねーよ!」 「ミカさんは口を開けばゆうき、ゆうきってよ。ミカさんに付け込んでいるんじゃねーよ。」 「ガキのくせに。」  一人に唾をかけられる。  この3人はミカさんのキャバの常連だろう。  別に俺はミカさんに付け込んでいるわけじゃない。  そう言いたくても何もいえない。体の震えが止まらない。怖くて怖くて、ひたすら怖くて、座っている便器を見つめ続ける。前を向くことすら怖い。  昔のことを思い出してなおさら怖くなる。  バチンと右頬を叩かれた。 「俺らを楽しませろよ。」  そのまま片手で顎を掴まれるとガムテープを剥がされる。口の前に、男のちんこを押し付けられた。 「ひっ、」 「咥えろ。」  抵抗する暇もなく突っ込まれた。

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