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第20話※

 十分キスを堪能した後、どちらともなく唇を離す。お互いに息は上がっており、頬は熱っていた。  「ん、きもちわるいの、なくなった。」    ニンマリと締まりのない笑顔をする。いつもと同じ笑い方のはずなのにエロく見える。 「下も触って。」  俺の手を掴み、結城の勃っているソレへ誘導される。  その結城の行動に、俺は思わず喉を鳴らしてしまう。 「後ろも触って。」  次は後ろの穴は手を誘導された。 「後ろ、指、入れられた、から」 「え、指だけ?」 「うん。」  その言葉に体重を勇気に預け、安心する。よかった。てっきり最後までやられたのだと思っていたから。 「いいんちょ?」 「ううん、なんでもない。」  手を結城の勃っているものに添え、上下に擦る。 「名前で呼んで。」  委員長と呼ばれるのは背徳感があって居心地が悪い。 「ん、あっ、!けい、たっ。」  結城は俺の首にしがみつく。 「けえ、た、ンン、けいた、」  何度も何度も、歯止めが効かなくなったように名前を呼んでくれる。 「あっ、イクっ、、」  手の中で果てた。  荒い息を落ち着かせるようにキスを繰り返す。 「けえた、挿れて。」  腰を押しつけて、誘ってくる。 「ダメ。切れてるでしょ。」  着替えさせている時に気付いたが、後ろの穴は切れていた。 「じゃあ、切れてなかったら挿れてくれた?」  返答はしなかった。キスで誤魔化す。  挿れたい。  けど、そんなことをしたらあいつらと同じだ。結城は、慰めてほしいだけで俺が好きなわけではない。  結城は疲れてか、また寝た。

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