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第3話
「どうしてああなったのか教えてくれない?」
他の二人は喋れる状態ではなかったため、当人として話せるのは天野ルイだけだ。目撃した人に聞いても事の始まりは知らなかった。
「内容次第では色々と変わってくるからさ。」
あの二人も問題児なところがあるから彼たちも悪いところがあるかもしれない。
けど天野ルイは一向に口を開かない。
これは長期戦になると思い、葵の隣に座る。
ガタッ
少し彼が後ろに引いた気がした。
それでも彼は俺をひたすらに睨む。
少しうるうるしている気がするのは気のせいだろうか。
「何か話してくれた?」
話しかける相手を葵に変えても首を振るだけ。
一応、暴れても抑えられるように、彼の後ろに二人ついている。
後ろについている子が天野ルイに少し触れた瞬間に、天野ルイがおもいっきり叩き払う。
バチンッ
「さわんな。」
「おまっ、」
カチンときた風紀の子が仕返ししようとする。
「あっ、こらこら!」
葵が天野ルイを、俺が風紀の子を止める。
「ごめん出てってくれる?」
俺がそう言うと、風紀の子は素直に出ていく。
「君も。」
もう一人の風紀の子にも視線をやる。
そして、取調室の中には3人になる。
「じゃっ、俺も出て行くから。」
「えっ、ちょっ、圭太!」
「大丈夫だから。」
止めようとする葵を尻目にドアを閉めた。
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