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第14話
ルイ視点
寮の部屋の前で止まっている。
役員のおっきい部屋だから委員長の部屋の場所はすぐわかった。
けど、これを押したら委員長を起こすんじゃない?出てこれないほど体調悪かったらどうしよう。ピンポンの音が耳障りだったら?そう思うと止まってしまった。
いや委員長のことなんて知るもんか!
ポチッとインターホンを押す。
意外にもドアはすぐに開いた。
「はーい、あれ?この前の子だ。」
出てきたのは委員長ではなく金髪の人だった。
「どうしたの?」
そうだよね。委員長だもん。他に看病してくれる人とか沢山いるもんね。僕なんて別に仲良くないし。
胸がきゅうと締め付けられるような気がした。
「あ、これ。」
押し付ける形でいろんなものが入ったビニール袋を渡す。
「それだけなんで、」
僕はその場から逃げた。
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