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第35話

   サーフボードを海の家で借りて、サーフィンのできるエリアまで歩く。  昼を過ぎると風のコンディションが悪くなることが多いので午前中になるべく満喫しようと少し走っていく。  「見とけよ。」  真っ先に行ったのは先生。うつ伏せになる形でサーフボードに乗ると、良い波が来たところで立ち上がり体全体でバランスを取る。  S字を描きながら波を乗り降りしていく。  最後に波の上に乗ったところで体を捻りターンを決める。  「「おー!」」  「どうよ。」  サーフボードを抱えて髪をかきあげながらこちらへ戻ってくる。  この先生、そんなにやってないとか言っていたけど絶対歴長い。  「…すごいですね」  葵が素直に褒めると満足そうにドヤ顔をする。  「おうよ、葵にはこの俺が教えてやる」  「はいはい。」  二人が肩を並べて海へ入っていく。  葵も嫌そうな顔をしながらも満更でもなさそうだ。  「次俺いく」  そういって俺も海へ入っていく。  俺は波に乗るとバランスを崩さないように横に滑っていく。波の端まで来ると180度方向転換してまた滑る。最後に波の上から綺麗に抜けていった。  サーフボードから降りてから結城を見る。  金髪は、遠目からでもすぐに見つかった。  結城にVサインを送る。  「かっこいい!!」  この距離でもはっきりと聞こえるくらいに結城が叫ぶ。  「ありがと!!」  俺も負けないくらいに叫ぶ。  少し間が空いた後、どちらともなく笑い出す。  ふと、この場にルイも居ればよかったのにと思った。

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