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第38話
ルイ視点
午後も小野と二人で遊ぶ。
海で体力を削がれたため、砂で遊んでいた。
小野も僕と同じような体格で小さい。
側から見たら中学生が遊んでいるようにも見えると思う。
「付き合わせてごめん。」
黙々と砂を盛っていく小野に言う。
「いいよ。なんなら俺は海に呼ばれなかったかもしれないんだから。」
だから、天野と遊べているだけでも嬉しいと小野はこちらを見て言う。
ほっぺたが赤くなる感覚があったから慌てて目を逸らして、砂遊びに集中している風を装う。
そっか。小野は、委員長伝いに僕と仲良くなったから。
小野は別に僕と仲良くなりたかった訳ではないかもしれない。
でも、僕は。
「小野と仲良くなれて嬉しいよ。」
視界の端で小野の手が止まるのが見えた。
小野の表情を伺う。
「俺も、嬉しい。」
笑顔でそう言われる。
「あ、水!持ってくる!」
今度こそ照れが隠しきれなくなり、バケツを持って海の方へ逃げた。
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