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番外編:ルイもしたい⑤※

ルイ視点  ふと、結城先輩がこちらを見たような気がして体が跳ねる。  先ほどまで石のように動かなかった足が嘘のように動いた。  急足で自分の部屋に戻り、扉を閉める。  ベッドにダイブするとおもわず脱力した。  右手に持っていた圭太の服は、僕が握ったせいでぐちゃぐちゃになっていた。  今更ながらに顔を手で覆う。  ドクドクと心臓音がうるさい。  「…はぁっ」  下半身はおさまる気配がなく、恐る恐る左手を伸ばす。  我慢汁がパンツを侵食していた。  右手の圭太の服を自分の顔に近づける。  「すぅ…」  同じ柔軟剤を使っているはずなのに圭太の匂いは違う。  圭太の匂いが、今この状態にとっては媚薬のようで、くらくらした。  反対の手で、パンツから取り出し、自身を抜く。  「んっ、あっ、、」  思ったよりも早く放ったそれは、服まで飛び散ってしまった。  自分の手のひらに精液がついているのを見た後、その手をそのままに下半身へと伸ばす。  さっきいじっていたそれではなく、さらに、奥へ。  穴に人差し指を当ててゆっくりと慎重に入れる。  「んんっ」  第一関節ぐらいまで入ったがそれ以上は怖くて抜いてしまう。  怖い。けど。  繋がってみたい。  その日、熱ったほおは、なかなか冷めなかった。

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