123 / 173

番外編:ルイもしたい⑦

   やっぱり今日のルイはどこかおかしい。  朝食中にいきなりあーんしてきたり、洗い物の時に背中にくっついたり、しまいには俺の歯を磨いてくれた。  甘えている、というわけでもない。  でもいじっぱりな性格のルイが、今日のように構ってくるのは珍しいし可愛かった。  「ルイ、それ寒くないの?」  着替えてきたルイは、ダボっとしたロングTシャツ、それに短パンというような格好だった。  夏とはいえ、この寮は冷房がよく効く。  短パンは女の子が履くような短パン。パンツと変わらないんじゃないかっていうくらい。  ロンTを着ているから下を履いていないようにも見える。  そんな服は可愛いルイだから許せて、他の男にはできないだろう。  「いいじゃん。今日特に出かけないし。」  「…ルイがいいならいいけど。」  俺としてはムラッとくるからやめてほしい。  ルイはそんなのもお構いなしにまた密着してくる。  「ねぇ、ゲームしようよ。」  俺をソファに座らせると足の間にルイが座ってくる。  「ねえ、圭太弱くない?」  「いつもはこんなんじゃないはずなんだけど。」  ゲームをしている間はルイの挙動に堪えるのに必死だった。

ともだちにシェアしよう!