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番外編:ルイもしたい⑧
なんだか、段々ルイの機嫌が悪くなっているような気がする。
「ルイ。」
「なに?何かしたいことでもある?」
「いや、ないけど。」
俺がそう答えるとまた不機嫌さが増す。
「…なんでなびかないのさ。」
「なんか言った?」
「なんでもない!」
そう言って、また俺の背中にピッタリとくっついてくる。これ、動きづらいんだけどな。
「できた料理出したいから離れてくれる?」
「やーだ!」
駄々っ子だ。
離れる気配がなくて引きずる形で料理を運ぶ。
今日はルイのリクエストでハンバーグだ。
「…ルイ、結城呼んできたいんだけど。」
「大丈夫だよ。もう来てるから。」
後ろのルイに向けていた顔を元に戻すと、結城が自分の部屋から出てきたところだった。
「ルーイ、ゲーム楽しかった?」
椅子に座りながら、結城がルイに問いかける。
「…うるさい。」
ルイが俺を掴む腕が強まる。
「いてて。ルイ、痛いから離して。これじゃご飯食べられないし。」
俺がルイの手を離そうとするとしぶしぶ離れて椅子に座ってくれる。
「いただきます。」
「「いただきまーす」」
俺が言うと、二人も続いて言う。
「ねぇ、圭太。」
黙々と食べているとルイに話しかけられる。横を見るとルイはスプーンにシチューを掬って持って待っていた。
「はい、あーん。」
素直に口を開けるとシチューが口の中に入ってくる。
「ん、ありがと。」
もぐもぐしながら言うと、何故かルイの顔が近づいてくる。
チュッ
唇からわずか左にずれたところにキスをされた。
「ついてた。」
そう言って自分の唇を舐める。
「あ、りがと。」
いつも可愛いと思っているルイがエロいと思った。
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