125 / 173

番外編:ルイもしたい⑧

ルイ視点  「あれ?圭太?」  「圭太は風呂に行ったよ」  返ってきたのは圭太ではなく結城先輩だった。  「うそ!いつの間に!」  お風呂も一緒に入ろうと思ったのに。  目を離した隙にお風呂に行ったと知らされてショックを受ける。  「ルイくん今日は大変だねー」  「なに?」  結城先輩が茶化すように言ってくる。  ポンポンとソファを叩いていたから、素直に隣に座る。  すると、結城先輩が手をメガホンの形にして耳元で囁く。  「昨日、のぞいてたでしょ?」  慌てて耳を離す。  見えた顔は思ったよりもイジワルだった。  「安心して。圭太は気づいてないから。」  八重歯を見せて笑う。  つんつんと俺のほっぺを突いて遊びだす。  「扉見たらルイがいてびっくりしちゃった。」  「っ、覗いて、ごめん。」  「いいよ。不可抗力でしょ。鍵閉めてなかったのが悪いし。」  今度はほっぺを引っ張って遊びだす。  「今日もルイが誘ってるって気づいてないだけだよ、圭太。」  「うひょ!」  引っ張られているせいで変な声が出る。  「今までの圭太を見てたらわかるでしょ。鈍感なとこ多いじゃん。」  そう言われて思い当たる節はあった。  圭太は自分のことに関しては特に鈍い。  結城先輩は引っ張るのをやめて、俺の顔を両手で挟んで、強制的にこっちをむかされる。  「直接言わなきゃ伝わんないよ。頑張れ。」

ともだちにシェアしよう!