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番外編:名前 1

 「うっ!」  自室で椅子に座って本を読んでいると、音を立てず、結城が突然入ってきた。  後ろから首に手を回され抱きしめられる。  一度声を掛けるも返事はなかった。  だからそのまま気にせずに本を読むことを再開した。  が、いきなり締め付けられて声を上げる。  「ゆ、ゆうき!いたいって!!」  驚いた瞬間に本は落としてしまった。  結城の腕をトントンと叩いて離してもらう。  「うぉっ」  急に離された腕によろけてしまう。  手を机につけて、体を支えて体制を戻す。  落とした本を机の上に置いてから、結城に向き合った。  「どうしたの?」  問いかけても何も返ってこない。  さっきは後ろにいたからわからなかったが、ムスッとした表情をしていた。  結城をずっと立たせているわけにはいかないのでベッドへ誘導する。  そしてもう一度向き合うが、なかなか口を開いてくれない。  「結城?」  「…それだよ。」

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