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名前 3

 ぽかんと空いている口に、キスを落とす。  名前で呼んでって言ったのは自分の癖に。  「ふっ…んう…」  簡単に入った舌で、結城の舌を絡め取る。  最初は少し抵抗していた結城の手も、今は力が入らずだらりとしている。  「りん。」  「あっ…!」    「りん……んっ……りん…ん…りーん」  口を離すたびに名前を呼んであげる。  至近距離で話すから、吐息が当たってびくん と跳ねる。  その度に感度が良くなっているような気がする。  顔を離すと、赤さに加え、とろんとろんになっていた。  ヤル気になった結城をみて、少しいじわるしたくなる。  「満足した?」  「へっ、」  結城の口から、どちらのかわからない唾液が垂れ落ちる。  「名前、呼んでほしかった"だけ"だよね?」  うぐっと喉を詰まらせる。  「…もしなにかあるなら、おねだりしてよ。」  結城の顎を指で撫でる。  「ね?」  結城は少し目を迷わせて考えた後、俺の指を口に含んだ。  てっきり、言葉だけだと思っていたから、行動にでた結城に驚く。  チュパチュパとわざと音を立てて、指を指の間を舐められる。  ふと目が合うと、色欲の篭った瞳をしていた。  その目が弧を描く。  こころなしか、まだ顔は赤い。  もっと、意地悪をしたくなった。  「舐めるの、そこだけ?」  腰をクイッと動かし、自分の股間を強調する。  それを見た結城は指から離し、俺のスラックスのゴムに手をかけた。

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