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三章:1話
夏休みが終わり、すぐに授業のあるいつも通りの学校生活に戻る。
それだけでなく、10月に迫った学園祭に向け、みんなは浮き足立っていた。
「雲類鷲は、文化祭の方はあまり参加できない、か?」
クラス委員を務めている子に、そう言われる。
「そうだね。まだ決めてないけど、シフトも1時間空いているか、って感じかなー」
「そっか。」
わかりきっていたのか、あまりリアクションは取られない。
「雲類鷲が参加してくれたら、もっと集客数伸びるのになー!ま、メインは風紀でやってよ」
「ありがと。」
「でも、ホールにはいてもらうからな!」
「はいはい」
苦笑いで俺は答える。
俺たちのクラスは、執事&メイド喫茶をやることになった。
クラスメイトの独断と偏見で、執事とメイドが分けられている。
結城も執事に振り分けられた。
「ちなみに、今年は何やるの?」
「美女と野獣」
「ああ」
なるほどなと言うように頷く。
「じゃ、会議行かなきゃいけないから」
「そっか、引き止めて悪い」
「いや、大丈夫」
いっそのこと、このまま引き止めて会議に出れない口実になればよかったとさえ思う。
重い足取りのまま、会議室へ向かった。
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