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第2話

   俺が出たくない会議。それは生徒会との合同会議だった。  「風紀の体育祭・文化祭当日の警備、生徒会の後夜祭運営は特に問題ないでしょう。」  学園祭は三日間行われ、一日目は体育祭、2日目は文化祭、3日目は文化祭と後夜祭に振り分けられていた。  生徒会副会長の笹原が司会進行を務めてくれたおかげで、あまり苦ではなかった。  俺も生徒会長様も、司会をしたくない。とは言っても、今日は一度も顔を見ていないが。  隣に座っている葵に呆れの目をむけられる。  自分でも幼稚なことをしているとわかっていてもやめられない。  というか、向こうがかなり避けていると思うんだけど。  「あとは、文化祭の生徒会と風紀、合同の劇の役割ですね。」  「あー、それなんだけど」  ずっと黙って見ていた金沢先生が声を上げる。  「どうせ、全然決められないだろうから」  そう言って、俺と、生徒会長様を順番に見る。  「俺が決めといた。」  「あ、ありがとうございます…」  驚きながらも、司会を務めている副会長はお礼を述べる。  「今から役、板書していくからなー」  そう言ってサラサラと書いていく。が、  「ちょっと待て!」  書かれたまじにこの会議で初めて声を出した。

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