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牽制
ベタベタと引っ付きたがる。
一臣は容姿がいいだけにすごくモテる。だから恋人……らしい人はいなくもなかったけど、一臣自身が壁を作っていて長くは続かなかった。
『きっと、恋でもすれば変わるよ』
弘敏が言っていた。『梓もね』とも。
「泊まるかも」
返事をしてまだ肩に顔を乗せている一臣の頭をぽんと叩いた。
この会話だけを聞くと、恋人を待たすような内容だけど、僕たちはそういう関係じゃない。
一臣はきっと気が付いているはずだ。
ただ、確認されたことも、したことも無いから確証は無い。
僕の恋については。
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