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『偽りの創造』
僕は……抵抗することを止めた。園田にも、自分にも。
「さすが、女王様」
僕の胸から顔を上げた園田が僕のズボンに手をかけて下着ごと脱がして、僕のすぐ横に置いた。途端に担ぎ上げられる足。
その間に垂らされるのは昨日と同じ液体。性急にそこを指で溶かさされて、園田を受け入れる。
「ああっ……あっ……」
受け入れてしまえば、流されることは簡単だ。与えられる快感にも流されることができる。一度覚えた感覚は身体が覚えることを知った。
園田の器用な指先を知ると、自分の中に傷ができる。
相手に快感を与えることをできる園田を知るたびに、傷は増える。
そして、「またね」と自分の心に蓋をした。
全てが終わる頃、昼休みが終わった。
教室に残した弁当の中の甘い卵焼きは傷んでいた。
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