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『投石』
「我侭だな」
園田は笑って起き上がると、「時間ねぇな」と呟いた。
途端に腰の動きを激しくされて、揺さぶられるまま声を上げる。
「あんま大声出すなよ。廊下に聞こえるぜ」
言われて唇を噛み締める。
苦しさに引き寄せた枕に顔を埋めた。腰だけが高く持ち上げられた格好で、園田はいいように突き上げてくる。
「ああっ……んっ」
園田の手が前に回って僕のものを掴んだ。汚すと面倒だとポケットから取り出したゴムを僕にも付けさせた。
もたもたしている僕に、「下手だな」と言って被せたから、「つけない方が気持ちいいから馴れてないんだよ」と嘯いた。
ゴムの付けられたそれを穿つ腰と連動されると、一気に昂ぶる。
誰か来るかもしれない。廊下に聞こえるかもしれない。校医が帰ってくるかもしれない……緊張に身体は強張るけど、園田は追い詰める行為を緩めようとはしない。
「……ダメっ……イキそう」
訴えて枕に噛み付く。
「そろそろいいぜ」
情を含んだ熱い声が耳元に響く。ビクビクと震える身体。
『ガラッ』
「せんせぇ~。怪我したんっすけどぉ~」
ビックリして動きを止めた。ぺたぺたと歩く音が聞こえて、「あれぇ? いないんっすかぁ?」と声が聞こえる。
「声、出すなよ」
園田が囁いた。
僕が逃げるより先に園田はガッチリと腰を捕まえて激しく腰を動かした。いきかけていた身体は止める事もできずに開放へと向かっていく。
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