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『広がり続ける』

 甘えるように園田に言うと、「さっさとその気になればよかったんだ」とベルトを解かれた。  自由になった両手。手首には薄っすら赤く痕がついているがすぐに消えるだろう。  下着を脱がされて膝裏を押えて足を開かれる。チカチカと光る蛍光灯に照らされるそこに園田が顔を埋めた。 「……あっ……ああっ……」  さっきまでの甘い愛撫とは違う。  前を銜えられて、後ろに強引に指を突っ込まれた。引きつるような痛みに抵抗するが園田はお構い無しだ。  自分の制服のポケットから財布を取り出し、その中からゴムを取り出す。 「汚れたら帰れないからな」  銜えられて追い詰められた僕にゴムを被せると自分のズボンの前を寛がせていきり立ったモノを取り出した。  十分に解れていないそこに押し当てられて、「待って」と抵抗するが園田は強引に押し入ってきた。 「……ったぃ……」  痛みに身体が逃げても硬いマットの上は身体を受け止めてはくれない。痛みに叫びそうになって唇を噛み締めると、余計に身体は緊張して痛みを訴える。 「やめっ……痛い……」  覆いかぶさっている園田を見上げると眉間に皺を寄せている。 「力抜けよ。動けねぇ」 「……無理……痛い。ぬいて」  顔を横に振るとこめかみに涙が零れた。 「何? こん……なの慣れて……ない?」  荒い息を継ぎながら園田が言うから、「無理やり……なんて、無いっ」と言い返した。 「……だったら……俺で……馴れとけよ」 「痛いの……嫌いだ」 「我侭だな」

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