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『焦れる』
ガクガクと震える膝。
「……やめて……んっ……あっ」
掴んでしまっていた本が床にバサバサと落ちた。その音にビックリして周りを見回す。
「音、立てるなよ」
園田も驚いたのか回りを見回した様子だった。
「も……止めよ……んっ……あっ、園田っ」
グイッと奥まで指を突き入れられて、乳首を摘んでいた指は先走りを滴らせた僕自身を掴んだ。
「いまさら収まるはずないだろ」
上下に擦りあげられて、それに合わせて指を出し入れされる。
もっと……奥に……。
熱くて確かなものを求めて腰は勝手に揺れる。
「声、抑えろよ」
頷くより先に熱い物が尾孔に触れて、そのままズッと奥を突き上げられた。
「……………」
園田の手が口を塞いでいなければ叫んでいたかもしれない。
「……あっ……ああぁぁあ……」
弱弱しい喘ぎが口から零れる。
「いっちまったのか?」
言われて足元に広がる水滴を見つめた。
「ゴム……忘れた」
園田の呟きにブルリと身体が震える。確かに何の隔たりも感じない。熱い体温を直に感じて身体は益々震える。
「何? ナマんがいいの?」
首を横に振っても園田は分かっている。突き上げられるたびに身体は震える。
声は園田の手が抑えてくれるけど、息が苦しい。
後ろから腰を引かれて、本棚に手をついて腰を突き出す格好にされる。口から手を離されて、「声、我慢しろよ」と言われて頷くが、できる保障はない。
徐々に腰を穿つスピードは速くなる。園田の絶頂も近いのだ。
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