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『求める』

 園田に抱かれて快感を知った身体は、与えられるがまま、求められるがまま、それに従った。  本当は園田しか知らないのに、それを告げることもできず、去勢を張るしかない。  図書館から帰ってシャワーを浴びてベッドに潜り込んだ。  最近、眠りが浅い。  寝つきも悪いし、夜中に何度も目が覚める。  夕飯にはまだ早い時間で、ベッドにうつ伏せたまま目を閉じるけど、眠気は訪れない。  身体はだるいのに眠れない。  寝不足が続くと食欲も落ちる。  園田が軽いと言ったのもあながち間違いではない。  ため息を付いて何度も寝返りを打ってごろごろしている間に時間は過ぎる。 『おいっ、寮長会行くぞ。起きてるか?』  ノックの後に続く園田の声に、「起きてるよ」と返事をしてノロノロと起き上がった。  部屋のドアを開けてそこにいる園田に、「だるいから行きたく無い」と言うと、「座ってるだけだろうが、さっさと行くぞ」と機嫌悪く言われて、「……嫌だ」と呟いた。  毎日寮長会には出ていた。だけど、僕は黙って聞いているだけだ。  寮内の備品の確認や、間近に迫ったテストの対策、B寮からの副寮長奪還の申し入れについてなど……僕はただその場にいて園田が話すのを聞いているだけだ。 「僕が行かなくても関係ないじゃん」 「何だよ。そんなに図書館でやったのがきつかったのか?」 「そうだよ。僕はベッドの上が一番いいんだ」  誰かに見られるかもという危惧。どこでもいいという扱い。誰かの影を感じるのは嫌だ。 「何だ。部屋に入れてくれるのか?」  首を傾げて見下ろされる。園田の色気に後ずさる。

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