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『決断』
2人だけで4日間も過ごすなんてどうしていいか分からない。
「間に合ってるよ」
言って、園田が壁に突いた腕の間から抜け出した。園田の舌打ちが聞こえた気がしたけど、気にせず一臣の前の席に座った。
「一臣。休みの間……行ってもいい?」
「………」
返事が無い。「一臣?」と覗き込むと、眉間に皺を寄せていた。
どうしたんだろうかと不思議に思っていたら、「………お前。俺のストッパーやれよ」と呟いた。
ストッパー? 何だろう。一臣は休みの間に何かしようというのだろうか?
「一臣。言ってることがわかんないんだけど」
「俺が、呼んだら来てくれればいい」
「ふーん」
よくは分からないけど、この間の会話を思い出して、なんとなく響君とのことかなと察しはついた。
一臣がだめでも弘敏がいるから誘えば食事くらい連れて行ってくれるだろう。
「一日ぐらいは僕に付き合ってよ?」
「そうだな」
一臣が返事をして、視線を前に動かした。その動きで担任が教室に入って来たのに気がついて前を向いた。
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