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『甘く、優しい』
こんなに楽で、心地いいのは初めてで口付けの合間に甘い息が零れる。素直にさせてしまう口付けに自分からも舌を絡めた。
快感に馴れた身体はもっと、もっとと園田の指に絡みつく。増やされた指に絡みつく。
「あ……園田っ……そこ……」
「テツって呼べよ」
掠れた熱い声が唇に触れたまま喋る。
「テツ……ああっ……」
指が中の弱いところを掠めると、イきかけていた自身から濁った先走りが溢れる。
「……ツ、そこ、ダメ……」
ローションで濡れた指と溢れた先走りが交じり合って、グチュグチュと音を立てる。
「っと……たまんねぇ」
園田が唇を離すと眉間に皺を寄せて呟いて、そこから指を抜くとシーツを握り締めていた手を掴まれて、反対の手と同じようにまた指を絡めて繋がれた。
口端に口付けられて、それが深く重なってくる。角度を変えて何度も。
気持ちいい。口付けがこんなに気持ちいいものだと初めて知った。甘く溶かすように優しく、熱い舌が口内を弄る。それだけで身体は重く溶かされていく。
力が抜けたところで、園田が両手を離した。
その手が両足を広げて園田がのしかかってくる。熱いそれが指で解かれたところに宛がわれると身体が震えた。
「………はっ……ああー……んっ……テツゥ」
熱いものに中を広げられる感覚は何度重ねても馴れない。
でも、名前を呼ぶのを許されている。馴れたふりをして声を我慢させられることも無い。
縋るように伸ばした手を園田が掴んでくれる。
その指を絡めて、口付けられる。指を舐めるように繋がれて、口付けて、「アズ」と呼ばれる。
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