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身体のすべてが
「やだなぁ。教えてもいないのに、もうドライでいくようになっちゃったの? ちょっとは開発する楽しみ残しといてよ」
結城がゆっくりと腰を前後させた。たったそれだけの動きが、身体の奥から耐えがたい愉悦を引き出していく。篠宮の全身から汗が噴き出した。
「あ、やめ……! も、止まんなっ、あっ」
「好きなだけイッたらいいですよ。キスしながら中出しされるの、大好きでしょ? そんな色っぽい顔して、エッチな声で啼 いて……どんだけ俺から搾り取るつもり?」」
微かに笑いながら、結城が開いたくちびるから舌を差し入れる。身体の中心を串刺しにされるような感覚が、眼も眩むような快感となって頭から爪先までを駆けめぐった。
「ひ、いや……もっ、やめ……ああっ!」
「中とろとろになってるじゃん。こんなに締めつけて……ほんと好きなんだね。篠宮さんのこんなとこ見たら、会社のみんなはどう思うかな? ねえ、篠宮主任」
篠宮の脳裏に、同じ営業部内にいる何人かの顔が浮かぶ。もし、この姿を彼らに見られてしまったら。それを思うと余計に劣情が刺激され、快感が増していった。
「俺もそろそろ限界かな……これ以上我慢できないよ。篠宮さんの大好きな奥んとこに、たっぷり射精してあげるから。ちゃんと受け止めてよ?」
射精してあげる。その言葉を聞いただけで、最奥の壁が期待に打ち震える。腰を突き出して、篠宮はもっとも甘美なその瞬間を待った。抱え上げられた脚が、さらなる絶頂への予感にぶるぶると震えだす。
「イクよ……ほら、飲んで」
結城がひときわ強く腰を突き入れる。その先端から、濃い液体が勢いよく噴き出す感覚があった。
「あ、んっ、出てる……! 中に出てる、ああっ」
熱い欲望を受け止めるたび、身体のすべてが歓喜にわななく。彼の精液には、媚薬でも入っているのではないだろうか。奥に勢いよく叩きつけられると、頭の芯が痺れるほどに感じてしまう。押し寄せる快楽に抗う:術(すべ)もなく、篠宮は背を仰け反らせて泣き叫んだ。
「ほら、気持ちいいんでしょ? ちゃんとそう言いなよ。いつも教えてるよね?」
「あっ、気持ちいっ、中……! あっ」
内側の壁が、出された精液をより奥へ取り込もうとしてざわざわと蠢く。快感を止めたいのに、中が勝手に動いて彼の先端を舐め回し、自分ではどうすることもできない。
「気持ちいいっ、あ……! いやっ、いく、イってる、あ、んっ」
腰を擦りつけ、狂ったような声でよがり泣く。内壁が激しく収縮し、体内の彼を食いちぎりそうな勢いで繰り返し締めつけた。
「中に出されてイクって……ほんと淫乱だよね」
肩で大きく息をつき、結城は手の甲でひたいの汗を拭った。息も絶え絶えになった篠宮が、涙に濡れた眼で結城を見つめる。
「あ……ゆ、き……」
「そんな可愛い顔で見ないでよ。もっと苛 めたくなる」
挑発的な笑みを見せ、結城は再び篠宮の両脚を抱え上げた。
「や、あ……」
「一回で終わるわけないでしょ。このままいくよ」
結城が腰を前後させる。縛られた腕を動かすたび、ベッドの柵がぎしぎしと鳴った。
「いや、あ……イク、ゆ、き……んんっ!」
「もう。何回イってるの? さっきからビクビクしっぱなしじゃん」
奥まで突き入れられ、もっとも感じる場所を執拗に擦られる。張り出した先端が最奥に届くたび、自分の中が動いて彼にキスを浴びせているのが分かった。
「すごいな……吸盤かってくらいに吸いついてくるよ」
「あ、あ、そこ駄目っ、イク、うっ」
あまりの快感に、意識が遠のいてくる。太腿が細かく震え、視界がちかちかと明滅し始めた。
「出すよ……篠宮さん」
押し殺した声とともに、二度目とは思えない量が注ぎこまれる。解き放たれた欲望が粘膜に沁み通り、血管の一本一本にまで入り込む感覚が、強烈な快感となって全身を支配した。
「いや、あっ……んっ、んんっ!」
肉の環が収縮し、結城の根元をきつく締め上げる。内側の壁がうねり、一滴も零 すまいとするように繰り返し蠕動した。
最奥の粘膜が彼の先端を愛しそうに包み、何度も吸い上げる。頭の中いっぱいに閃光が走り、次の瞬間、沈みゆくように暗転した。
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