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第65話

やはり晴れた日は良くないことが起こってしまいます。 違います、……私自身が起こしてるんです。 あの虐めでさえ私が引き起こしたようなものだと今なら思えてしまうんです。 「元気のない叶を連れ回したくないなぁ」 杉原先輩のその言葉に私は我に返りました。 そうですこれはデートです。 デートは楽しくなくちゃいけないんです!! 「そんなこと、ないですよ!!」 私は見抜かれているのを覚悟で、得意の作り笑顔で誤魔化しました。 「ホントに?」 「本当です!!楽しいです」   絶対に見抜かれてる、変な自信がありました。 ですが、このまま終わらせたくないので私は必死に取り繕いました。 「じゃあ、今度は俺が行きたいところに叶を連れていってもいい?」 「はい、どこでも!!」 そう私が返事した途端、先輩は手を繋いできました。 「そう、じゃ行こうか」 ……え? 何故ですか? どうして手を繋ぐんですか? お付き合いしてるわけじゃないのに、何故手を繋ぐのですか? 私は焦ってきました……。 それは映画館を出て少し奥に入ったら……『ホテル』って文字が沢山ある路地に入って行くんです!! ……この『ホテル』って、あれですよね?! 「杉原先輩……?」 先輩はそれでも路地の奥に入っていきます。 「なぁに?」 「……杉原先輩?!」 「連れていっていいんデショ?」 (あああああ……!!!!) ……私は先輩を怒らせてしまったのでしょうか?!

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