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第4話 見えない鎖 <罠> 4

「やめ…………っ! ぅえっ……」  やっと働きを取り戻し、叫ぼうとした俺の喉に、パーカー男の折り曲げられた指が突き刺さった。 「叫んでもいいけど。痛いのも、恥ずかしいのもオジサンだよ?」  パーカー男の言葉に、ピアス男は、俺のシャツと腹の間にナイフを入れた。  ナイフの刃は、シャツに向く。 「ナイフ裏返したら、オジサンのお腹、切れちゃうね?」  ピアス男は、穏やかに、にっこりと笑う。  冷たいナイフの背で触れられる腹に、余りにも真っ黒いピアス男の笑みに、俺の喉が、ごくりとなった。  ぐっと一気に引き上げられる手に、俺のインナーシャツが、ベリベリっと音を立て、割けていった。  シャツを破いたナイフは、パーカー男の手に戻り、俺の頬に、ぺたぺたと当てられる。 「諦めなよ……」  困ったね…、とでも言いたそうな表情で、俺に言葉をかけるパーカー男に、俺は、せめてもの反抗心で、キっと鋭い瞳で睨みつけた。  ふわっと乳首の上を走る指の感触に、瞳を戻す。 「陥没なんだねぇ」  にたっと笑ったピアス男は、徐に俺の胸に顔と寄せた。  滑った生暖かい舌の感触が、乳首の上を這った。  ぞわりとした寒気に、身体を震わせる。 「気持ちぃ?」  ふふっと笑ったピアス男は、再び乳首の上に舌を滑らせながら、俺のベルトを外す。  ずぼっとスラックスの中へと挿し込まれた手が、俺のペニスを鷲掴んだ。 「ぅっ…………」  ぐっと中途半端な力量で掴まれるペニスに、喉の奥から声が零れた。    腰を反らそうとする俺に、赤髪の男の手が、腰骨を掴み固定する。  ぐにぐにと揉み込まれる刺激に、俺のペニスは上を向く。 「やっ、……や、めろっ」  小さく反抗を示す俺に、ピアス男は、相変わらず、にやにやと笑んでいる。 「やめていいのぉ? …おっきくなってきてるけどね? ははっ。僕の手、気持ちぃんでしょ?」  下着の上から揉んでいるだけだったピアス男の手が、ゴムを引き、ずるっと中へと侵入した。  ぐっと上を向き、硬さを増したペニスの尿道口を親指の腹で擦られ、腰がびくっと跳ね上がった。 「ほら、えっちな汁……どんどん出てくるよ…?」  首を傾げ、にたにたと笑うピアス男に、俺は、火照る顔を逸らせることしか出来なかった。  くちゅっにちゅっと、いやらしい音が立つ。 「男に擦られて、こんなに反応しちゃって……オジサン、恥ずかしいね。溜まってんの? 誰でもいいの?」  自尊心を踏み躙る羞恥の言葉に、俺は、ぐっと唇を噛みしめる。 「ほら、…ビクビクしてきた……」  ははっと楽しそうに笑うピアス男に、俺の顔が、ぐっと歪む。  今まで離れたところで、傍観していた小柄な男が、歩み寄る。 「履いたままだと見えないんだけど。見物料と相殺なんだろ?」  なんでもないコトのように言葉を放った小柄な男は、俺のスラックスのボタンを外し、ファスナーを下ろす。  逃げたくて、足掻きたくても、顔にナイフを寄せられ、腰を固定されている俺は、小さく身体を燻らせることくらいしか出来なかった。  小柄な男は、下着のゴムに手をかけると、スラックスともどもに、一気に足首まで、ずり下げた。

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