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第5話 見えない鎖 <罠> 5
濡れたペニスを嬲る外気に、ぞくっとした寒気が、身体を這った。
下半身を晒す格好になった俺に、もう抵抗をしないだろうと踏んだパーカー男は、頬に寄せていたナイフを離した。
「ははっ。ほんとに勃起してんじゃん。男に扱かれておっ勃てるってどんだけ溜まってんだよ」
俺のペニスの横にしゃがみ込んだ小柄な男は、嘲るように言葉を放つ。
「ぅるっ、…さぃ…………。も、ゃめっ…」
ぐにゅりと亀頭を押し潰され、刺激に、吐息が零れそうになる。
慌てて噛む唇に、ピアス男は、にたりと笑う。
「ははっ。真っ赤ぁ……顔も乳首も真っ赤だね」
舐められ、吸われ、顔を出した俺の陥没乳首に、指を這わせたピアス男は、ぐりっと力任せに摘まみ上げた。
「ぃっ……」
零れる声にピアス男は、一瞬、きょとんとした瞳を俺に向けた。
「……おっさん、Mかよっ」
小柄な男の言葉に俺は、否定の想いを込め、睨みつけた。
「ほら……」
声と供に、ちらりと向けられる小柄な男の視線に、ピアス男の手が、再び俺の乳首を摘まみ上げた。
捻るように抓られる感触に、腰が痺れを覚える。
俺のペニスからは、どろりとカウパーが溢れ出る。
「痛い筈なのに、カウパーめっちゃ、溢れてんじゃん。ちんぽ、びくびくしてっし」
俺の痴態に、ゲラゲラと声を立てて笑う小柄な男。
「出ちゃう? 出しちゃう?」
いかにも馬鹿にするように言葉を放つ小柄な男にピアス男は、亀頭をぐりぐりと親指で押し潰す。
擦られ、嬲られる感触に、腰が戦く。
「はっ…ぁっ………、ぅっ…」
俺は慌て、後ろを振り返る。
俺の腰を押さえていた赤髪の男の手までもが、俺のペニスに絡みついた。
尿道口をぐりぐりと嬲るピアス男の指と、溢れたカウパーを塗り伸ばすように扱く、赤髪の手。
「イケメン男子に弄ばれて、イッちゃうのかなぁ?」
小柄な男は、さも楽しそうに言葉を紡ぐ。
小馬鹿にするように、放たれる声。
ぐちゃっ、ぐちょっと鳴る音は、俺から溢れた淫液の音。
屈辱感に、羞恥心に、感覚を否定したくとも、身体は、得る快楽に素直に従う。
俺の脚は、ガクガクと揺らぎ始める。
「んっ………、はっ…」
必死に意識を逸らそうと、きつく瞳を閉じ、頭を振るった。
「オレさぁ…、これ、使ってみたかったんだぁ」
しゃがみ、嬲られる俺のペニスを眺めていた小柄の男が、にたりと笑った。
ポケットから引き出した手に掴まれているのは、ボール状の何か……。
小柄な男から、それを受け取ったピアス男。
小柄な男は、俺の左足首を掴み持ち上げ、靴を放ち、スラックスから引き抜いた。
その動作を引き継ぐように、赤髪の男が俺の左の膝裏に手を差し、そのまま、ぐっと持ち上げられた。
ピアス男に曝される俺のアナルは、自分で垂れ流したカウパーに濡れていた。
「はっ? なっ?!」
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