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第25話 現実の鎖 <映画館> 6

 抹樹に腰を抱えられるように、映画館内から出された俺。  ぐっと瞳を細め見やる先で、抹樹は相変わらずの笑顔だった。 「映画どころじゃないでしょ…?」  するりと滑った抹樹の視線が、俺を捉える。  赤く火照る頬に、俺は瞳を逃がした。  俺の腹の中では、相変わらず、ぶるぶるとローターが震え続ける。  そのままに連れてこられたのは、トイレだった。  個室の中へと押しやられ、抹樹も供に入ると、鍵をかけられる。 「このままじゃ、どこにも行けませんからね。そろそろ開放してあげますよ」  後ろから抱きかかえるように立つ抹樹は、俺のベルトに手を掛ける。 「なっ………ぁっ、」  カリッと耳の縁に噛みつかれ、身体が跳ねた。 「大人しく、してて下さい」  ふふっと楽しそうに笑う声に、背を駆けるのは、ぞくぞくとする感覚で。 「びしょびしょですね」  抹樹は、俺の前を寛げ、下着の中で、ドクドクと拍動するペニスを引きずり出した。  弄り倒されたペニスは、隙間から零れたカウパーに濡れ、てらてらといやらしく光る。  苦しげに、プラグを咥え込む俺のペニス。  背が、ぞくぞくと痺れた。 「ははっ…、苦しそう」  ―― カシャッ  俺のペニスを片手で支えた抹樹は、それを写真に収めた。  ペニスを握っていた手を離すと、俺の顎を取り、ぐっと上を向かせる。  スマートフォンを持つ手を上にあげると、再び頭上からシャッター音が耳に響いた。  俺の顔と悪戯され勃ち上がるペニスを1枚の画像として収められる。 「くっ……」  悔しさに漏れる息に、抹樹は、くすくすと楽しそうに笑う。 「出しちゃいましょうね……」  ペニスを扱かれ、びくんっと俺の腰が跳ねた。  プラグが刺さったままのペニスを、がさつに扱かれる。 「む、無理だ、ろ……こんな、の…刺さって…た、ら……」  無遠慮に扱かれる感触に、言葉が上手く紡げない。  刺さるプラグは、射精を阻む。  顎とペニスにかかる抹樹の腕を、しがみつくように掴む俺。 「ンッ…ぁ……」  感じる身体に力が入り、アナルのローターを締めつける。  より強く振動を感じる身体が、淫らに揺れた。 「一番、気持ちいいタイミングで抜いてあげますよ……」  真っ黒な雰囲気で笑みを浮かべる抹樹に、ぞわぞわとした感覚が背を駆けていく。  下腹部からは、ぐちょぐちょと、濡れた音が響いてくる。 「挿れて……欲しいですか?」  勃起したペニスのゴリッとした感覚が、尻に擦りつけられる。  俺の喉が、ひゅっと嫌な音を立てた。  俺は、その感情を否定するように、小さく首を横に振るう。 「……オアズケ、です。ここでは、ね」  くすくすと鳴る抹樹の笑い声に、屈辱が胸に巣食う。

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