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第32話 現実の鎖 <お散歩> 6

 怯えるように、身体を微かに揺らした。 「この場所…、興奮しちゃいます?」  ふわりと触れた白根さんの尻。  白根さんは、嫌悪感を隠すことなく、俺を睨む。 「写真……」  ふと、思いついたように言葉を漏らした白根さんに俺は、くすくすと笑った。 「何で持ってたか、知りたいですか?」  首を傾げる俺に、白根さんは、ぐっと眉を潜める。 「教えませんけど……」  白根さんのチッとなる舌打ちの音に、俺は、ふふっと笑みを零す。  あのレイプは、俺が仕組んだことだなんて知ったら、もっと嫌いになるでしょ。  罠を張って、白根さんのコト、嵌めたんだから。  今更だとも思うけど、これ以上嫌われたくないって思ってる俺も…、いる。  瞳の端に映り込んだ公園のトイレ。  ここのトイレは、広く綺麗なことで有名だったコトを思い出す。  家に向かい緩く足を進める白根さんの腕を、ぐっと握った。  キっと鋭い瞳が、俺に向く。  残念だけど、白根さんに、拒否権はないんだよ。  俺は、そのまま白根さんをトイレへと引き摺り込んだ。  個室に押し込み、後から被さるように身体をつけた。  昂るぺニスを腿に押しつけながら、白根さんのジーンズの前を寛げた。 「どうして欲しいですか?」  下着の上から触れる白根さんのぺニスは、硬く勃ち上がっていた。  下着ごと、白根さんのジーンズを膝まで押し下げた。 「言ってくれれば、シてあげますよ?」  首を傾げ、覗き込む俺に、白根さんは、顔を背ける。 「欲しいものは、欲しいって、この口で言わないと……」  反対側から、再び白根さんの顔を覗き込み、赤く色づく白根さんの唇に、指を這わせた。 「欲しいものは、手を伸ばさなきゃ……」  白根さんの手首を掴み、勃ち上がる俺のぺニスへと導いた。  指先に触れる硬いぺニスの感触に、白根さんの肩が、びくりと揺れる。 「好きにすれば、いいだろっ」  怯え慌てるように、俺の拘束から、逃げ出す白根さんの手。  投げ遣りに吐かれた言葉に、俺は、くすくすと笑った。  直に触れた白根さんのアナルは、くちょっと淫靡な音を立てる。  電車の中で放った俺の精液が、白根さんのアナルを濡らしていた。 「準備万端、ですね」  ふふっと笑う俺に、白根さんは、視線を逸らせた。  不機嫌そうに、悔しげに、顔を顰めた。 「んぁっあっ……」  アナルから延びるコードに指を絡め、ずるりと勢いよく引き抜いた。  内襞を引き摺られる感覚に、白根さんの脚がガクガクと震える。  コードを摘まみ、白根さんの眼前に濡れたコンドームに包まれたローターを掲げた。  震えるローターは、揺らされ、リモコンにぶつかり、カツカツと無機質な音を立てる。 「昼からずっと、白根さんの中に入ってたんですよ」  白根さんを後ろから抱きかかえるように、空いた手を前に回し、ローターからコンドームを剥がした。  剥がしたコンドームを放り、露になったローターを、きゅっと手で握り締める。 「こんな感じなんですね……」  俺の手の中で、ブブブっという小さなモーター音を立てながら、ローターは震え続ける。  振動を思い出したかのように、白根さんは耳を赤く染め、俯いた。

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