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第34話 現実の鎖 <お散歩> 8

 耳を寄せたまま、視線を外したまま。  ただ、俺の腰は、ゆるゆると白根さんを穿ち続ける。 「ンッ…はぁ、……はや、く…………イけっ」  苦しげに吐かれた言葉は、ムードも何もない、投げ遣りな音だった。  はぁっと、荒く息を吐く。  壊された雰囲気に、じりっとした怒りが胸に灯った。  仕方のないこと、なのに。  白根さんは、俺に脅されているだけで、望んでしている行為じゃない。  さっさとイって、さっさと解放して欲しいに、決まってる。  白根さんの足は、ガクガクと震えて、立っているのも、やっとな状態だった。  昼からずっと攻め続けられれば、体力も消耗しても、仕方ない。 「出しますから…。お願い、聞いてもらえます?」  緩く白根さんを穿ちながら、白根さんの耳の端にカリッと噛みついた。 「ぅっ…はぁっ………」  噛まれた感触に、白根さんの腰が、かくんっと落ちる。  白根さんの落ちた身体を突き刺さるぺニスで支え、顎を掴み持ち上げた。  交差する瞳は、蕩け歪み、俺を睨む。 「言って、下さい」  くっと寄る眉根は、嫌悪を露に俺を見る。 「……気持ちいいって。射精するとき、イくって……言って?」  にっこりと、これ以上ない程の笑みを浮かべ、強請った。 「イキ顔……見せて、下さい」  ふふっと笑う俺に、白根さんは、はぁっと熱い息を吐きながらも、拘束する手から逃れようと、顔を背けた。 「嫌なら、いいですよ。ずっと、このままです」  言葉と共に、白根さんのアナルの中を、ぐりっと擦り上げた。 「ぅ………ぁっあっ……」  擦られ、開かれる感触に、白根さんは身体を痙攣させた。 「僕、体力には自信あるんで、いつまででもシてられますよ?」  くすくすと笑う俺に、白根さんの抵抗が弱まった。  悔しそうに唇を噛み締めながらも、視界に俺を映した。  ぐっと振り返りながら、じっと俺を見やる瞳に、ぞわっとする感覚は、俺のぺニスを大きくした。 「んぁあっ………はっ、……」 「ほら。言って……」  ずずっと緩めに抜き、ぐんっと強めに奥を穿つ。  緩く緩く律動を繰り返す俺に、白根さんは、唇を開く。 「きもち……いぃ…」  言葉にして、耳から受けた音に、かぁっと顔を染め上げる。  可愛らしすぎる反応に、俺は、白根さんの拳から手を離した。  勃ち上がる白根さんのぺニスに、指を絡める。 「ふっ………ぁっ……ぁ」  ぐちっぐちょっと濡れた音を立てながら、いやらしく白根さんのぺニスを扱いた。  連動するように、白根さんのアナルが、ぐにゅぐにゅと俺のぺニスを締め上げる。 「はぁ……、イきそう、ですか?」  絡みつく内襞に、俺まで持っていかれそうになる。 「んっ、く……ィっ……、イ………っ…、イくっ」  切なげに眉根を寄せ、きゅっと瞳を閉じた白根さんは、はっと熱い息を放ち、白濁を飛散させた。  ぐにゅっとした感触を伴い、痙攣する白根さんのアナルに、俺は欲を叩きつける。 「ンッ…ぁあっ………」  イっている最中に、熱い白濁を叩きつけられた白根さんは、焼かれる腹に、俺の腕をすり抜け、頽れた。

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