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第47話 外せない鎖 <逃亡拒否> 7~ Side S

 つつっと裏筋に舌を這わせた抹樹は、窺うように俺を見やる。  羞恥に染まる頬を手の甲で隠しても、意味はない。  耳まで赤く染まれば、それを隠す術はない。  認めてしまった思いは、身体を熱く焦がした。  びりびりと痺れるような感覚が、身体を走り、感覚が鋭くなる。  抹樹が触れるすべての場所が、熱を帯び、ぞくぞくとした快感を生む。 「んぁ…………はっ……」  止められない吐息が口から零れていった。  恥ずかしさを勝る気持ちよさに、声を溢さずに、いられなかった。 「なんか…エロいですね」  いつもと違う俺の反応に、抹樹は、ふふっと楽しげな笑みを浮かべた。  ふんわりと開いた唇で、止められない欲望のままに抹樹は、俺のぺニスを口腔内に納める。  温かく湿った口腔内に誘われた俺のぺニスは、少しずつ硬さを増していく。 「ぁ、…………はぁ…」  カリ首を舌で引っ掻けるように嬲られれば、堪えられなくなった喘ぎが口を衝く。  こぷっと溢れるカウパーが、抹樹の舌に絡め取られ、塗り伸ばされる。 「はっ……んっン…………」  じゅるじゅると音を立て、唇で扱き上げられる。  湿り気のある熱い感触に包まれ、腰からぞくぞくとした痺れが這い上がる。 「ふっ……はっ…………」  じゅぽっと音を立て、離れた抹樹の唇。  抹樹の赤い唇が、涎とカウパーに濡れ、てらてらと光を反射した。  ペロリと蠢く、唇を這う抹樹の赤い舌に、ぞくりとする痺れが身体を走る。  気持ちが伴うセックスは、堪らなく体を昂らせた。  屈辱が消え失せた訳じゃない。  ただ、屈辱の上を行く心地よさが、神経の昂りが胸を支配した。  どろどろに濡らされた俺のペニスに、抹樹の指が絡みつく。  握られている俺のぺニスが、どくりと脈打った。  じっとぺニスを見つめていた抹樹の瞳が、ちらりと俺を見やった。  抹樹は、俺のぺニスから手を離すと、下着を脱ぎ捨て、脚を豪快に開いた。  玉を持ち上げ、アナルを曝し、首を捻った。 「挿れます…?」  するっと自分のアナルを撫でる抹樹の指。  ひくっと蠢くそこに、俺は、自分のアナルが、きゅっと締まる。  奥が、……疼いた。  抹樹に慣らされた身体は、犯すことより、犯されることを…、望んだ。  ごろっとベッドに寝転がり、右膝の裏に腕をかけ、脚を持ち上げた。 「挿、れろっ……」  自分の格好の情けなさに、カッと顔に血が上る。  ふふっと笑った抹樹は、嬉しそうに俺に覆い被さった。  首筋に、ちゅっと吸いつき、言葉を紡ぐ。 「お言葉に、甘えます……ふふっ」  抹樹の舌が、鎖骨から耳許までゆっくりと這い上がる。  熱く滑る感触が、俺の肌を愛撫する。  ふわりと身体を離した抹樹は、俺の身体をくるりと返した。  うつ伏せに寝かされた腰に手をかけられ、ぐっと持ち上げられた。  腰だけを高く上げた格好にされ、ぶわっと身体が赤く染まる。  ぬめっとした感覚をアナルに感じ、ばっと振り返った。 「やめっ………汚い、だろっ」  俺の尻に顔を埋める抹樹の姿に、思わず、手を伸ばした。  抹樹の行為を止めようとする俺の手は、簡単に抑止される。 「汚い所なんて、ないですよ」

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