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第48話 外せない鎖 <逃亡拒否> 8
ふぅっと抹樹の唾液で濡れたアナルに息を吹きかけられ、びくんと身体を跳ねさせた。
「濡らさないと、痛いでしょ」
再び抹樹の舌が、俺のアナルを舐めた。
「んぁっ………」
熱く滑った感触に、ぞくりとした痺れが身体を走る。
ひくんっと蠢くアナルに、抹樹の舌が、ぐにゅりと押し入ろうとする。
「ぃぁっ………ふっ…」
きゅっと力の入った俺のアナルに、抹樹の舌は挿入を拒まれる。
「力…、抜いて……」
ちろちろと舌で刺激されれば、ぞわっとした感覚に、逆に力が入った。
ふぅっと呆れるような息を吐いた抹樹は、俺の尻を柔く揉む。
「痛い方が…、いいんですか?」
困ったように声を零し、尻を揉んでいた手が、俺のアナルを突く。
「嫌だ…、嫌に、決まってんだろっ」
ぐっと振り返り、怒りに塗れた声を放つ俺に、抹樹は、にやりと嫌な笑みを浮かべる。
「じゃあ……」
脚の間から伸びてきた抹樹の手が、ぐにゅりと玉を握った。
「ぁっ………」
「力、抜いて…下さいよ……」
もにゅもにゅと玉を柔く揉まれ、ぞくぞくとする感覚に、腰が砕けそうになる。
ふっと緩んだ俺の身体に、抹樹の舌が、ぐにゅりとアナルの中へと入ってきた。
「ふっ………ぁっくっ……」
思わず、シーツをぐっと握りしめ、額を擦りつけた。
口に溜めた唾液を馴染ませるように、うねうねと動く抹樹の舌に、身体が翻弄される。
抹樹の手は、玉を追い越し、ペニスの先端を、ぐにぐにと刺激する。
前後からの刺激に、かくかくと揺れる俺の腰。
ペニスからは、カウパーが溢れ出し、涎を垂らす。
じゅぽっと音を立て、俺のアナルから抜けた抹樹の舌。
食むものが無くなり、ひくつく俺のアナル。
直ぐに、カウパーに濡れた指が、舌の代わりに押し当てられた。
ずずっと押し入ってくる抹樹の綺麗な…でも、骨ばっている指。
「ふっ………ぁっ…」
ぐるりと円を描くように蠢かされ、口から艶めいた息が零れる。
「…、待てない、や」
ぼそりと声を放った抹樹は、前戯もそこそこに、指を引き抜いた。
そのまま、唾液とカウパーに濡れるアナルへと、いきり勃つペニスを押し当てた。
「はっ…………」
熱い息を吐き出した抹樹は、そのまま身体を進める。
「ぅっ……ぁあっ………」
内臓を圧迫されるような感覚は、いつまで経っても、慣れるものじゃない。
ずるずるとゆっくりと挿抜されれば、押し上げられ、引きずり出される感覚が、身体中を駆け抜ける。
ゆるゆると俺を穿ちながら、抹樹が声を放った。
「ねぇ、…はぁ、…白根、さん………こっち、んっ、向いて?」
「んっ………は………ぁっ…」
荒く熱の籠る息を吐きながら、掛けられる声に、小さく抹樹を振り返る。
―― カシャッ
振り返った俺の瞳に映ったのは、スマートフォンのレンズだった。
「……っ!撮、るなっ」
慌て手を伸ばし、そのスマートフォンを弾き飛ばそうとするも、するりと躱された。
「ぁ…締まった、……ははっ…」
抹樹は、ぺろりと唇を舐め上げる。
「ばっ、…やろっ………ぁっあぁ…くっ…」
ぐっと睨みつける俺に、抹樹は笑みを崩さない。
尚も、俺を煽るように、腰を振るった。
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