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第59話 ちぎりたい鎖 <暴露> 9

 必要な硬さになったオレのペニス。  ズボンと下着を腿の半分まで下げ、ずるずると後退し、ベッドに深く座った。  オレの腰を跨ぐようにベッドへと乗り上げてきた大地は、腹につきそうな程に反り返るそれを片手で支え、腰を落とす。  膝からベッドに乗ってきた大地の身体に腕を回し、腰を撫で擦る。  筋肉の跳ね返りを指先に感じながら、膨らみのない胸を揉んでみる。  直接的な刺激に反応を示したペニスを萎えさせないように、柔らかな感触を探し、大地の身体を(まさぐ)る。 「ん………っ、き、つっ…」  腰を揺らしながら、何とか飲み込もうと足掻く大地。  燻る腰の動きに合わせ、にちゃねちょとまとわりつくような粘着音が耳に届く。 「ローション、仕込んだ?」  キスをするように擦り合わさるペニスとアナル。  アナルの縁に指先で触れ、大地に問うた。  首を振るった大地は、何かを思い出したようで、合点のいった顔をする。 「ローションぶっかけられた。薬、入ってたのかも………んンッ、ぁ…あ…」  兄に綺麗にしろと言われた段階で、軽く解していたその場所は、多少キツくはあるが、着実にオレのペニスを飲み込み始める。  重力を味方に、じりじりとオレを咥え込んでいく。  ぐぷんっと亀頭が飲み込まれた。  勢いのままに腰を落とした大地は、3分の1ほどを飲み込んだところで固まった。  大地の腿が、ガクガクと震え始めた。 「ぅ、は…………」  慣れない挿入に、内臓を摺り上げるような圧迫感に、大地の身体が竦む。 「……止める? 俺は良いよ?」  本当は、今さら止めたくもない。  でも震える大地の姿に、瞳で問うた。  困ったように寄る眉間の皺と、情けなく垂れ下がる眉。  潤む瞳が、縋るように俺を見下ろす。  奥が切ないからと強情ってきたのは、大地だ。  でも動けない大地が、気持ちよくなれないなら、この行為を続ける意味はない。  とは言っても、やる気になってしまったオレの身体をこのまま放られるのは、釈然としない。  熱っぽい息を吐く大地の唇に、右手の人差し指を押し当てる。 「勃てたからには責任は取ってもらうつもりだけど、ここでも良いよ?」  友人を思ったオレなりの譲歩だ。  ふっ、ふっ、と小さく短い息を継ぎながら、大地は首を横に振るった。 「まっ、て………もう、ちょい…………」  オレの肩に両手をついた大地は、ゆっくりと少しずつ腰を沈め始める。

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