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第60話 ちぎりたい鎖 <暴露> 10
じりじりと沈んだ尻がオレの腿に当たる。
「は、……ぃったぁ……」
すべてを飲み込んだ大地は、安堵したかのように、オレにぎゅっと抱きついてきた。
うねうねと蠢く内襞に満遍なく舐 られる俺のペニス。
突き上げたくて、擦り上げたくて堪らない。
大地のコトなどかまわずに、気の赴くままに腰を振り、この腹の中に精液をぶち撒けてしまいたくなる。
それでも動かずに待っているのは、少なからず大地を思っているからで。
愛や恋とは別だけど、離れがたいとは感じているからだ。
オレは大人しく、大地が動けるようになるまで奥歯を噛み締める。
必死に我慢しているオレは、微塵も動いていないはずなのに、大地の身体が、びくりと跳ねた。
「………くっ」
喰い千切られそうな圧力に、顔が歪み呻きを零す。
思わず、大地を睨め上げた。
「ごめ…」
へらっと笑った大地は、ゆるゆると腰を上げた。
ずずっと抜ける感触に、ぞわりと肌が粟立つ。
重力任せに腰を落とされれば、閉じかけの場所を抉じ開けるように、みちみちとペニスが潜り込む。
先端を捏ねられる感触に、射精感が高まっていく。
「はっ………、たまん、ない…っ」
ぼそりと声を零した大地の緩かった動きが、徐々に激しさを増していく。
動きづらそうな大地の身体を残し、オレはベッドに横たわる。
騎乗位となった体位に、大地は足を抜き、膝を立てる。
見せつけるように股を開き、オレの上で腰を振りながら、ガチガチに硬くなっている自分のペニスを握る。
ぎゅんぎゅんと尻でオレを締めつけながら、まるでオナニーにでもしているように、だらだらと涎を垂らす自分のペニスを擦って見せる。
ぐちゅぐちゅとなる粘着質な水音が、耳からも性的興奮を煽った。
オレは無意識に、両手で大地の尻を揉む。
「ぁ……ぁっ………イクっ、イ、くっ………」
揺れる大地の腰を掴み、搾り取ろうと蠢く孔を、下から抉るように何度も突き上げる。
両手でペニスを擦り上げながら、背を反らせた大地は、ぎゅうっとオレ自身を締め上げながら、真っ白な飛沫を飛ばす。
「イ、くぅっ………、ぁんっ…」
「…く、………っ」
痙攣し強情る内襞に、なんの迷いもなくその奥底へと精液を放つ。
べちゃりと落ちてきた大地の精液が、オレの服を汚した。
むわりと沸き立つ独特なオスの臭いが鼻を衝く。
身体を倒し、顔を寄せる大地。
はぁはぁと呼応するように鳴る獣染みた2人の息が絡まる。
飢えからの解放感に、大きく開けた口を重ねた。
なんの情愛もなく肉欲のままに、お互いの唇を暫く貪っていた。
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