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第7話 レンの正体2

「なあなあ、レンって、そんなにセックスしてるのか?」 こんな話、平日のお昼に、学校の食堂には相応しくないなぁとは、オレ自身も思った。思ったけど、なんだか聞いてみたかった。普段がお地蔵さんみたいな佇(たたず)まいだったから、どー考えてもセックスしている姿が想像付かなくて。 「そうだね。」 と、けろっと話してくる。 「暇さえあれば、誰かに連絡とって、犯してもらってるなあ。」 は?はぃ?? 「週末だったら、少なくとも2人くらいは相手してるね。」 「ご、ごめん、ちょっと待って。セックスってさ、もしかして。」 「女の人じゃないって、前に言ったでしょ。僕の相手は男の人だもん。男の人に、犯される。僕のセックスって、こういうことだよ。」 「うーんと、うーんと、たぶん、俺の思ったとおりだったんだけど、それってケツに入れられるってことだよな?」 「そう、僕が女のように、お尻の穴に挿れられるの。相手の男の人が、それで気持ちよくなってもらうの。」 俺の目がぐるぐる回ってるのが、自分でも判った。要するに、ホモセックスだ。レンから貰った画像、あのまんまだ。 「LINEで送った画像、アレのまんまだよ。」 俺の心を読まれ、念を押してきた。 「えっと…、今までどれくらい経験あるの?」 なぜだかこんな言い方になってしまったが、レンは平気な声のトーンで普通に話してきた。 「初めて触られたのは去年の夏休み前だったから、もう一年になるね。10人以上とやって、回数だったら100回超えてるかな。」 「えっとごめん、ちょっと待って。ちょっと休ませて。」 「蓮にはちょっと刺激強かったかな?また今度話そっか。」 俺の頭が灰色一色になって(白ではない、黒でもなかった)、次の言葉がコレしか無かった。 「レンって、…こんな事をどうしてそんなに喋れるの?」 …、…、…?はっと顔を上げると、今度はレンが喋るのを止めた。 「うーんと、」 レンの視線が下がって、食事の腕も止まった。顔は笑ったまんまなのに。 「なんだろうね。」 あ、あれ、なんか、お地蔵さんに戻ったって感じだ。 「なんていうんだろう、この感じは。」 あれ、思考回路も止まっちゃったかな?あれ? 「えーっと…」 「ごめん、えっとね、とりあえず食事しようか。」 「…うん…」 それを最後に、この日のレンの言葉は、なにも出てこなかった。  次の日、朝にレンに会った。 「あ、おーっす」 と声を掛けたが 「あ、…おは…」 で止まってる。俺はなにも出来ずに自分の席に座った。 すぐに肩をポンポン叩かれ、振り向いた。ほっぺたにグーが当たった。 腐女子の拳が、俺のほっぺたに当たっていた。 「ねえ、後で一緒にお昼ご飯食べましょ。ね?(姉御風に)」 と、一方的に約束された。 「瀬川ですっ。もう、覚えてよ。一緒のクラス2年目なのよ。」 「ごめんごめん、どうしてもフジョ…のイメージが。」 「もう、どーせレンくんしか覚えてないんでしょ?」 「そんなことないって。そんなこと。」 「じゃ、先生の名前、どれくらい言える?」 「それくらい。メガネギシ(眼鏡かけてる根岸先生)だろ、ムラッチ(村越先生)だろ、」 「それ、名前とはいいません。」 テーブルに食事を置いて、椅子に座ったところで、 「さて、レンくんをどうするつもり?(学者風に)」 ズバリ、言ってきた。 「昨日の食堂も、あたしすぐ側で聞いてたのよ。蓮くんはあの手の話に免疫がないのは判った。それにしてもウブすぎるけど。」 悪かったな。どーせ童貞です。口には出さないけど。 「でも、レンくんはもともと喋るのが苦手よね。怖がってるのかと思ったけど、そういうことじゃないみたい。話すこと自体が、億劫に思ってるところはあるようだわ。」 億劫?ふーん…?俺はそうとは思えないけどなあ。そういうところ、よく分からん。 「それとレンくんは、話せることはスラスラ話せるんだけど、話そうと思ってなかったことは、頭には無いのね。だから昨日のように、話すつもりもないことを、その時に急に聞かれたから、それを話そうとするんだけど、そもそも頭の中に用意されていなかったので、頭の中を探していて、でも見つからない。だからなにも言えなくなっちゃった、という事みたいよ。」 んー、そういうもんなのか?うーん、やっぱりレンって、不思議。 「とにかく、レンくんってその時の、なにも考えられない状態が続いてるみたいだから、もう少し様子見ましょ。前にも似たようなところがあって、週末挟んで普通に戻ったことがあったから、それを期待するしかないわね。」 そうなのか。…よくレンのこと観てるんだな。 「そりゃあ。気になった人ですもん。レンくんが裸になってて、犯されてるってところ想像すると、ゾクゾクしちゃうのよね〜(本音)」 あ、腐女子が現れた。やめとこ。ツッコまないほうが良さそうだ。

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