8 / 27

第8話 蓮の初体験1

 あれからレンは、週末を挟んで、とりあえず普通のお地蔵さんキャラに戻っていた。 俺はとりあえず大丈夫と判断し、バトミントンの大会に向けて頑張ることにした。 大会は夏休みの初めの週。予選を突破し、本戦の前の日、LINEでレンにメッセージと写メを送ってみた。数時間後に返信が入っていた。 『がんばってね!!信じてるよ(^o^)/』 だって。俺はこのメッセージにすごい助けられた感じがした。 去年は大敗だったけど、今回は第3位に。大躍進でみんな喜んでいた。俺もちょっと泣けてきたくらいに、盛り上がった。 何枚も写真撮りまくって、LINEに送ってもらった。 その中から3枚くらい、レンに送った。俺の姿を、レンに見てもらおうと。 既読は、翌々日だった。 夏休みなので、大会も終わった今は、練習もしばらく休みになり、自由な時間が出来た。 ふと、レンに会ってみようかと、LINEで呼んでみた。そういえば家も知らないし、レンからの連絡はめったに無いので状況もわからない。 お昼ころに返信が来た。夕方に会えるみたいだな。俺はちょっと胸が踊っていた。 その待ち合わせに、30分も早く着いちゃって、どうしようかと思っていたが、その数分後にレンも現れた。 「早いぞ。なんでこんなに早いんだよw。」 と言って、ぎゅっと抱きしめてみた。俺だってこんなこと初めてだけど、イメージトレーニングずっとやってて、タイミング狙って、思い切ってやってみた。すげードキドキしてる。 「だいたいコレくらいに来るんだよ。」 と、レンも同じように抱きしめてくれた。それは早すぎるだろwと言いつつ頭ポンポンとしてみた。 「あ…、うん、コレ、いいかも…。」 人通りも少しあるので、いつまでも抱きついていられないので、ちょっと離れて 「じゃ、どこに行こうかな。とりあえず歩こうか。」 と手を繋いで…のときに、手首になにか後が残ってるシワが目に付いた。 なんだろうと一瞬思ったが、すぐに一緒に歩き始めた。 とりあえず、と、ファミレスに入って、簡単なものを注文した。それをちょっとずつ頬張りながら、 「休みのときって、何してた?」 「僕?セックスしてたよ」 ぶはっ。けほけほ。 「ま、まぁ、レンってそうなんだもんな。」 そう、俺と一緒にいる時は、普段のお地蔵さんキャラは全然感じない。たしかに、俺といる時くらいだ。こんなに明るい表情のレンは。 「少しは免疫出来てきた?ふふふっ。」 って、あ、もしかして冗談だったのかな? 「また写真撮られたからさ、後で送ろっか。」 あ、やっぱり冗談じゃなかったのか。 「見る?これこれ、この前はいろいろ撮られてきたよ。」 と、レンのヌードを強制的に見せられてくる。こういうのって、いいのかなあ?ちょっと違う気がするんだけど、すっかりレンのペースに乗せられてるなあ。 って、レンの周りに数人の男たちに囲まれて、レンはアナルに挿入され開脚M字で真ん中にいて。おいおいこれを一番最初に見せてくる? 「みんなすごい勢力ある人ばっかりでさ。何回も犯されたよ。僕もずっとイキっぱなしだった。もうあんまり記憶が無かったけどね。」 すげぇなぁ、俺だってたまにはネットのエッチ画像見るけど、こんなに生々しい、しかもレンの可愛い顔と綺麗な体を、こういう形で見るのなんて、こんなにじっくり見るのなんて、休み前のあの時以来だ。 「蓮も、興奮してきてるね。」 と、俺のチンポをさわっと撫でてきた。 「おいおい、こんなところで。」 上目遣いで俺の顔を覗き込んできて、 「僕も、けっこう興奮してるの。蓮の興奮してる姿見てたら。」 もう片方の手を、俺の手と重ねて、握ってきた。その手が、ちょっと震えてる。 「ね、蓮を、気持ちよくさせたいんだけど、いいかな。」 隣に座っている蓮の体が、俺に密着してきて、頭が肩に寄りかかってきた。その体も、ちょっと震えていた。 「あぁぁ…、これだけでも、気持ちいい…。ね、もっと、気持ちよくなりたいな…」 注文した料理が、ちょっと残っていたが、俺たちは席を立つことにした。  高校生だけど、ラブホなんかマズいだろ?と思っていたが 「こっちこっち。お金は持ってきてるから大丈夫だよ。」 と、先導切ってスタスタと歩いていく。こんな街中にラブホがあるのもビックリだけど、レンがそこに案内してることがもっと驚きだった。慣れてるのか、慣らされたのか。 それほど派手じゃない建物の中に入り、 「ちょっとこの位置で待ってて。ここから先はカメラもあるから。」 と、手際よくお金を出し、無人フロントの部屋番号を確認、 「いいよ、こっち来て。」 と、ささっとドアを開けて手招きする。俺もパッと滑り込み、ドアを締めた。 ぱたん。 っ、は〜っと息を吐き、もう一度抱きつく。今度はゆっくり、強く。顔も寄せて、頬ずりして、唇を近づける。そこまではなんとなく出来たんだけど、それ以降はレンが静かに囁きながら、 「ちょっと唇あけて…」 「舌を伸ばして絡めて…」 「舌を吸って…そっと…」 「顔を少し斜めにかしげて…」 と、全体的にリードしていく。すごく甘く深いキス。初めてのキスが、こんなに情熱的なものかって思うくらい、そして何も考えられなくなるくらい、ゆっくり、ゆっくり。 息を深く吸い込み、そして長く吐き出し、 「…、すげぇ…、…」 震えていた体は、いつの間にか抱きしめる力でほぐされ、溶けていったようだ。 キスだけで数分続けていたみたいで、その間、体をぎゅっと抱きしめていた。 「…部屋、入ろっか…」 レンの腰を寄せながら、一緒にもう一枚のドアを開けて、中に入った。

ともだちにシェアしよう!