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第18話 別:レンの旅行1 ※R18、SM少々

 ガチャッ、…ガタン、パチッ、パチッ、 『…あー、あー、あー、どうかな?撮れてる?じゃ、いくよ。レンくんから、どうぞ。』 『あ、はい。えーと、今日は、オジサンたちと秋の旅行に行ってきます。いま、ここは集合場所ですね。僕の家の最寄り駅の前です。ただいま、えーと、朝の6時半。ちょっと寒くなってきました。でも日中はまだまだ暑そうです。』 「うん、撮れてる撮れてる。それじゃ、このまま、続きを撮っていくよ。んーっと、はい。」 と、車の中に入ったメンバーが、レンくんが車に乗り込むところから撮影再開する。 「はい。それでは、この時間でここに集まるのは、僕と3人、これで全員だということなので、ひとまず移動します。えーと、ここからは僕も教えてもらってないんだけど、どこ行きますか?はいドライバー担当さんです。」 「はい、まずは、俺の家に寄って、荷物などの準備をしていきます。レンくん、じゃあ、服脱いで。」 「あ、もう?ちょっと寒いです。」 「いま暖房入れてるから、もうちょっとだね。それに、この前、もう一人の蓮くん、あー、こちらのレンくんの恋人が乱入した時に、セックスが中断してしまったことの反省と謝罪を込めた、お仕置き会ということも含んでいます。」 「あ、あの時はすみませんでした。」 「レンくん、もう全部脱いでるね。家に着いた時に、もう一度確認していきますが、今日の参加者は、その時の4人のうちの3人を含めた、こちらから4人、現地に5人、後日遅れて2人が来る予定です。入れ代わり立ち代わりになりそうなので、連絡担当は、都度細やかな連絡をお願いします。」 「おぉー。今回はずいぶん集まったね。ね、レンくんも、楽しみだね。」 「うふっ、そうですね。ちょっとドキドキしてきた。」 周りが大人だらけで、一人だけ高校生が素っ裸でいるのが、大きめのワゴン車の中に設置されている数台の小型カメラで撮影されている。それらを管理するパソコン取り扱い係も決められている。 「はい、この撮影データは、後ほど編集されて、参加者に配布する予定です。一応、移動からセックスまでくまなく撮影していく予定ですので、ハプニングや想定外なども、すべて録画していきます。」 「え、そんなにカメラ用意してるの?何台で撮ってるの?」 「この車には、ドライブレコーダー以外に3台あります。バッグの中にあと8台、皆さんのスマホもカメラとして使っていただき、データはあとでコピーさせてほしいと考えています。個々でカメラを持ってきてくれる方もいるそうなので、合計20台くらいが使われると思います。バッテリーなどは、都度充電出来るよう、車の中でも体勢を整えています。各カメラの撮影データも、このパソコンに、都度コピーしていきます。あ、顔出しダメな方は、早めに伝えてください。モザイク処理いたします。あ、もちろんレンくんはモザイクNGです。」 車が、ドライバー担当の人の家に着いたようだ。レンくんもその姿のまま、オジサンたちについていく。 トイレをしっかり済ませて、白湯を一口飲んだ。昨日から消化の良いもので食事制限しているので、腸の中はこれで綺麗サッパリになっている。アナルセックスする人は、こういうことをしているものなのだ。 周りのカメラに囲まれて、裸のレンが部屋の真ん中に。そして赤い長いロープが出てきた。 「この旅行中、レンくんに身に着けるものは、この縄だけです。これで過ごしてもらいます。」 「わぁー、これこの前の時のですよね。あの女の人と強制セックスした時の。今回は僕一人だけですか?」 脚を肩幅に広げ、ロープを手にした人を待つ。首の後ろにロープを宛てがって、シュルシュルと延ばしていく。 「今回は3日くらい縛ったままなので、ちょっと気合い入ってるみたいね。」 「途中で緩んだら、その時に縛り直すぞ。」 股下を通し、脚に巻き付け、背中と腹を順番に縄を通していく。 「これが亀甲縛りですか?」 「そうだね。キレイに仕上がると思うよ。慣れてるもんね。」 「足首まで、手首まで、全身に縛っていくから、ちょっと時間かかるからな。」 その様子も、天井からの定点カメラを含めて、顔のアップから股下からと、いろんな方向から撮られている。 「へー、レンくんって全身脱毛ってやったんだっけ?」 「いやー、そこまでお金がないから、週に一度、脱毛クリームを塗ってます。もう半年以上続けてるんですよねえ。」 「肌がスベスベで、毛穴も全然見えないから、これはいいね。」 「よし、こんなもんかな。どうかな。」 と、みんなのカメラがレンの裸体を映し出す。全身が写る鏡を覗き込み、まるで子供のようなその体が、小刻みに震えている。 「なんか…、ゾクゾクしてる…」 準備が整ったので、出発することに。レンが車の中央に乗り、前後左右に大人が配置される。 「もう一人来るんですよね。そろそろですか?」 「高速道路に乗る前の、あっちの駅で待ち合わせになってるので、そこまでは普通の道で行きます。」 車が走り出す。その道は、今朝来た道に近い。 「ん、あれ、こっちだっけ?」 「いま8時少し前だろ。レンの学校の近くを通ることになるな。」 この車は、ガラスにスモークが貼ってあるので、外からは見えていない。大通りの路肩に車を停める。 「あー、うちのクラスの人だ。あ、こっちは先生。」 レンの顔見知りが、車のすぐ横を通り過ぎる。 「ほら、レンくん、立って。みんなにこの姿、見てもらって。」 見えないのが判っているが、レンはゆっくり立って、窓の近くに寄る。今日は夏休み前の最後の登校日。それを、レンは休みを取っている。だから他のみんなは、普通に学校に行くのだ。そんな平日の筈に、レンだけが全裸で、クラスメイトの前に立っているのを、 「あ、あ、あぁ、みんな、僕を見てるね…」 体が震えてきたのを、すぐ後ろの人が腰を掴み支える。 「あ、蓮だ!」 社内の大人たちは一様にその方を向いた。 びくっとした体は、大人の腕でがっしり掴まれている。足が震えて、車がすこしゆらゆら揺れている。 外を歩いている蓮が、この揺れている車を、ちょっと見た。レンの真正面で立ち止まり、数秒、じっとこちらを見続けていた。 レンは、外からの視線が自分に向けられているのを、無言のまま、体の震えで反応した。 そして、この車を気にしつつ、また学校の方へ歩き始めた。 レンは足が震えて、がくんと体が崩れてしまった。 「おーっとっと、大丈夫か?」 レンの身体を抱きかかえると、レンも腕を回してぎゅっと抱きしめてきた。 「あー、蓮に見られた〜スゲ〜ドキドキした〜嬉しい〜」 ドライバーは、後ろの大人の顔を見た。 「(おい、撮れたか?)」 「(バッチリ!)」 「(永久保存版だよこれ!)」 「よし、じゃあ、もう一人を拾っていくぞ。」 と、車を走らせた。先を歩いていた蓮に近づき、そして追い越す。蓮は何も気が付かずに、その車を見過ごした。

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