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第22話 別:レンの旅行5 ※R18、SM少々

 小川から上がって、まだ濡れたままの裸体が、草原の中を歩いていく。 幼い体つきに、亀甲縛りの日焼け跡、下品にいたずら書きされたその姿、 日光に光って、カメラ写りの芸術視点で見たら、なかなか大層な素材なのだろうが、 普通の人になら一気に引いてしまうだろうその痴態を、その周りを取り囲む大人たちは嬉々としてもてはやしている。カメラに収められ、のちにネットで世界に公開されることになるその姿に、本人は至って本心で、 「すっごい、気持ちいい〜。ずっとこのままでいたいな〜。」 と言ってしまっている。 時折、隣で一緒に歩いている男と、体を寄せ合いキスしていく。反対の男も負けじと?レンのお尻に手を伸ばし弄って唇を奪う。 「ナチュラルだっけ?全裸生活している人たちのジャンルだったら、こういう風景も受け入れてくれるんじゃないのかな。」 「日本でこういう活動している人も、そうそういないからな。沖縄以外は寒いし。」 「子供のうちから、こういうことに慣れてると、なんでも受け容れる大人になりそうだよなあ。」 「え、僕、そうなのかな?」 「ああ、いい大人になると思うよ。」 「そう?ホント?嬉しいなあ。」 その男の腕に絡みついて添って歩いた。男もレンの肩に手を回して寄せた。 「おやっさん、今夜は、本当はどうするつもりだったの?」 主催者は、今夜と明日の朝までの予定を、急遽、取りやめた。さっきのレンの会話をしていて、少し方針を変えたというが。 「あれ?これで終わっちゃうの?」 「俺の主催は、今日はここまでにするよ。あとはフリーで各自で行動していってもらえたらいいかと思ってな。」 「でも、また会えるんでしょ?またエッチもしたいし、動画も写真も撮ってもらいたいし。」 うーん、ホントにいい子なんだけどな〜という周りの男どもの心の声は、レンだけは気が付かなかったようだ。 「今回の参加者とはみんな連絡が取れるし、今もまだ7人も残ってるだろ。俺はこの計画だけで、ここの場所とか機材は俺じゃないから、まだヤラせてもらえるんだったら、それで良いんじゃないか。」 「ふーん、…まあ、オヤジさんがそうなら、今日はここで解散!っということで、いいっしょ?」 「じゃ、この後の二次会、考えますかぁ。」 「早いなw」 全裸のみんなはくつろぎムードから、マットに座って談笑の場になっていた。 「で?オヤジさんの、本来の今夜の予定は、なんでしたか?」 「あ?あぁ、近くのスーパー銭湯にみんなで行こうと思ってたんだよ。レンのこの日焼けした体を、他の奴らに見せびらかそうと」 「それwまずいっしょwキチクだなあ。」  レン、おやっさん、他の男たちの9人が相談した結果、 主役のレンはもちろん残る。おやっさんは、撮った動画の編集や個人的用事のためにここを離れることに。二次会に参加できる人は、これから来る人を含めて6人になることに。 「二次会の映像、撮っときます?カメラとかメモリの一式は、このバッグに入れてます。」 「あ、撮りたいー。いいでしょ?誰か撮って。」 レン本人が、そのバッグを受け取りに走る。 「本人が撮りたいんだから、これは協力しなきゃだな。」 「そういえば、レンくんの服ってどれだ?これじゃないよな?」 「えーと…、…無いね。ないな。」 「あれ、どうしたんでしたっけ?もしかして、縄を縛ってたときに、家に置いたままで、持ってきてない…?」 「それだ。そうだった。忘れてた。」 「あー、でも僕、これでもいいですよ〜。」 「いやいや、家に帰る時、どうするの?w」 「すぐ目の前まで車付けてくれたら、なんとかなるんじゃないかなw。」 「それなら、街中で露出撮影でもしていく?w」 「ああ、いいねいいね。やってみようよ。手伝うからさ。」 「うーん、それはやったことないな。どうヤルの?」 このキャンプ場は解散し、二次会行きの車は走り出した。7人乗りのミニバンで、例によってレンは真ん中の中央席で、ひとり全裸で座ってる。ドアの真ん前なので、露出でちょっと出てすぐ帰ってこれる、とも言われた。 結局、露出はヤルことはなく、ラブホテルに泊まって、改めてセックスすることになった。 「だって6人だよ?泊まれるの?旅館とかかと思ってたけど。」 「調べたら、8人泊まれる部屋のあるラブホテルがあるんだ。一泊1万ちょっとだから、安い安い。」 さっそく車の中でも動画撮影開始した一行は、2時間かかるラブホに向かった。 途中で2人と合流し、ラブホに到着。ドアを開けると、 「今のラブホって、こんなに豪勢なの?」 4人が寝られるベッドが2つ、小型のジャグジー付き露天風呂、大型テレビに冷蔵庫、Wi-Fi完備と、 「フツーに、ちょっといいホテルじゃないか。」 「同性同士(男女とも)でもご利用可能って書いてるよ。」 「定点カメラも何台も置けるな。」 「こういうトコなら、これからも何度もヤリに来ようよ。」 小説のネタにもなりそうなこの部屋で、レンを囲む会は執り行われた。5人の大人は、レンの体を堪能した。 その詳細はまた、動画編集にて披露されることだろう。もちろん、参加者のみが見られるDVDになっているので、一般人のここの読者では観れないと思われるが。 そして、この旅行の写真が、やはり数枚、ネットにアップされていた。 レンの同級生の、写真部で腐女子の、あの人は、連休の最終日には、いち早くその情報を手に入れていた。それはレンが旅行から帰って次の日のことだった。

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