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結局あのあと、僕がまた勃起してきてしまっていることがバレた。
というわけで、もう1回抜いてもらって、そのままベッドの下段で、裸のまま佑哉の腕枕でうとうとしている。
ダメだと分かりつつ、ほんの少し、心地よさを感じてしまう。
交際は禁止だし、交際していないのにこんなのも……。
「ふふ。なんか、先輩がこんな無防備に寝っ転がってるの、うれしいですね」
「僕は恥ずかしいよ」
「先輩、好きです」
どう答えていいか分からなくて……結局佑哉の胸のあたりに顔を埋めるしかないのだから、情けない。
佑哉は猫か何かにするみたいに、僕の髪を何度もなでた。
「恋人にしてもらえなくても、他の人に取られる心配がゼロだから、俺は不満はないですよ」
ルールを守っているはずなのに、ひどく不誠実なことをしている気がする。
付き合えないなら付き合えないなりに、普通にルームメイトをすればいいのに。
……なんて頭の中で抗ってみても、さっきの行為がただ性欲に負けたってわけでもないのは、自分で分かっている。
好きなのだ、多分。
「なんで交際禁止なんだろうね。僕、校則に疑問を持つなんて初めてだけど、だんだん分からなくなってきた。佑哉の言う通り、人の気持ちを規定するルールに意味があるのかなって考えると、なんだか微妙な気持ちになっちゃうね。……風紀委員なのに」
ルームメイトの男と裸で抱き合ってるなんて、風紀の乱れもいいところだ。
「先輩は、頭が堅いところがいいんですよ。可愛くやだやだしててください」
「……す」
言葉を切って、ため息をついた。
「寝よう。こんな素っ裸で、風邪ひいたらあしたの撮影に障るでしょ」
「お気遣いありがとうございます。ちなみに、先輩のベッドでふたりで寝るのは?」
「なし。普通に狭いよ」
「先輩のケチ」
優しい表情で優しいキスをもらって、名残惜しく佑哉の背中を眺めた。
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