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一生のお願い。②

「もう……なんでこんなに可愛いの!? もう俺、どうしよう……」  ぐりぐりと頭を首筋に押しつけてくる。可愛いのはそっちだろ、と思うが調子に乗りそうなので口にするのは止めた。 「――透瑠、今夜は寝かせないからね」 「でも明日……」  普通に仕事だから、と言いかけた唇を塞がれた。 「んん……っ」  歯列をなぞられ、上顎をくすぐるように舐められる。舌を絡め取られ、与えられる快感にもう明日のことがどうでもよくなってしまう。  シーツに埋もれていたローションの瓶を引き寄せ、怜が器用に蓋を開けた。 「あ……」  また圧迫感に襲われる。ぐちゅ、と卑猥な水音が後ろから聞こえてきて、透瑠は頬が熱くなった。 「や、怜……」  胸の突起を軽く歯で噛まれ、思わず後ろの指を締めつけてしまう。いつの間にか指の数が増えていることにそこで気づいた。 「透瑠……」  怜に寄りかかると、お互いの熱い昂りが擦れ合い、さらに熱が上がる。 「あ、あ……っ、怜……っ」  情欲の波に溺れていく。怜の色に染まっていく。怜で身体のすべてが塗りかえられてしまう。 「透瑠……っ、きて……」  またすごいことを要求されていると思ったが、もう何も考えられなかった。  乞われるままに、腰を引き上げて官能的に揺れる昂りを自らの窄まりに受け入れる。 「は、あ、あぁ……!」  ずぶずぶと貫かれる。裂かれるような痛みとともに、全身に駆け巡る快感の波。 「透瑠……透瑠……っ」 「んっ、怜……」  張りつめた中心が怜の引き締まった腹に擦られて、蜜をこぼし、自身を濡らしていく。滑りがよくなり、さらに快感を煽る。  下から突き上げられ、身体が揺れる。自らも欲望のままに腰を揺らめかせ、怜を誘う。 「あぁ…、あ、そこ……やあ、あぁんっ」 「透瑠……ヤバい、すごくいいっ……」  耐えられなくなったのか、怜が繋がったまま透瑠の身体をシーツに沈めた。そのまま律動を再開させる。 「透瑠っ、好き……好き……」  中心を怜の手に包み込まれ、激しく上下される。うっとりするような声音で囁かれて、身も心も蕩けそうだ。 「怜……おれ、も……っ」  揺さぶられながら、降りてきた唇を熱い舌で迎え入れる。  怜とひとつになっている。求められ、繋がって、愛の言葉を何度も囁かれて、満たされる。  幸せすぎて、怖くなる。怖くて、思わず恋人の背中に回した手に力をこめた。  怜……愛してる。 「怜っ……離さないで、ずっと一緒にいて……」 「透瑠……」  怜はいつもの極上の笑顔を見せた。 「ずっと一緒にいるよ。透瑠がイヤって言っても離さないから」  じん、と言葉が胸に染みてくる。嬉しくて、喉がつかえて、透瑠はただ頷くことしかできなかった。 「は、あ……も、イク、ね……」  汗まみれの怜が苦しそうに微笑んだ。と、同時に透瑠の奥で熱が弾けた。それを感じながら、透瑠も自らを解放した。

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