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第195話
あの頃の気持ちに(ジュンヤ)
その48 ( 18禁 )
その瞬間腸の中の壁が細かく動き出し、俺は底知れない性の扈従になっていった。
抜けない、抜きたくない、ジュンヤの中で何度も放出して、何度でもジュンヤの中で更に大きく怒張する俺の性器。
粘度のある淫液で貼り合わせたような雄と腸壁が絶え間なく湯に浸かったままの俺の脹脛を痙攣させる。
悦楽で突っ張った脹脛の我慢の限界に、湯の中に腰を落とすとそのままジュンヤを騎乗位でより深く突き刺す。
声のない喘ぎ声しか出なくなったジュンヤの喉仏にしゃぶりつく、その男の象徴に歯を立ててやると、再度痙攣して、とうとう崩れるように俺に抱きつき気をやった。
時間の制約のある濃厚な行為で弛緩し切った身体を湯の中で後ろから抱きしめる。
「 湯殿っていいだろ?」
寝てたかと思ったジュンヤが悪戯を仕掛けた子どものように笑うので、
それに正解を返してやった。
「 汚れたところをすぐ洗えるしな、確かに便利だな。
だが、俺以外とは来るなよ 」
こめかみから頰を軽いキスをしながら辿り、最後に演奏で敏感になっている筈の耳の中を舐ると、
「 あんた以外とはもうしない……あんただけで十分だよ 」
擽ったさに口の端を上げ、
小さく答えたジュンヤの涸れた声。
その言葉は嘘か本当か、
それでも、
俺の心は芯から震えた。
あの二人とは、本当に切れるのか?
その一言も喉の奥に押し込めた。
ジュンヤがそういうなら、俺はそれでいい。
その言葉は紛れもなく
「 あんたが好きだ 」
と訳せるのだから。
ホテルの外に出ると辺りはすっかりネオンに囲まれ夜の街へと姿を変えている。
「 今夜から少し面白い曲演奏するから、暇だったら来てよ 」
「 面白い曲?」
「 昔のオーセンティックなやつじゃなくって、最近リリースされたのを中心に吹くからさ、良かったら来て 、俺……」
「 俺? 」
「 じゃあ、もう行くから 」
「 おう。菅山でも誘って行くから 」
「 あ、それならあの美人の先生も連れて来てよ 」
「 美人?あぁ、菅山のな 」
笑いながら信号のある交差点で別れた。
ジュンヤは駅の方へ、俺は駐車場への路地を入る。
最後のジュンヤの俺……の先。
ちらりと昨日から今日へのジュンヤの態度を思い出す。
何かあると、
俺の勘はまだ鈍っちゃいない。
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